ゆうくれない

何かを観た感想だったり諸々書き連ねた何か

海王星 感想

やったー!!!!!!!!

この令和の世の中に寺山修司が観れるぞー!!!!

とやたら心のうちはハイテンションで観に行きました。未発表とかそのあたりは正直何でもよかったんです。どうせPARCO劇場でやるなら聖地で観たかったんですが、まあいっかと森ノ宮ピロティホールにて。

 

会場に入ってみると、大丈夫?みんなこれは作:寺山修司だが、エログロナンセンスは大丈夫か????と心配になる客層で、なんだかハラハラしました。

唐十郎風の又三郎のときに主演を窪田正孝でやらせたときの客層に似ていた。みんな唐十郎だぞ????ってなったなあ。

 

そんな心配をしながら幕が開くとやっぱり寺山修司だよね〜という展開、問題の足し算の歌、「お前、啞なのか」とかの差別用語だったりでわーーーーー令和でも上演できんぞこれ(現在進行形で上演中)と思ったり、所々で曲がJAシーザーみを感じたり…(というかなんで楽曲をJAシーザーにお願いできなかったのかな…ってちょっとしょんぼりしていた)

障害者をピエロにするのほんとうにダメだし当時の価値観って何なんだろうなとか思うけど、でも当時は当時でこうなってたんだろうなあと思ったり。安部公房戯曲の「未必の故意」が思いっきりアウトだったり(登場人物の名前の一部が差別用語)する内容だったしなあとなったりしたけど当時の諸々なんだろうな。

とか色々ひっくるめて寺山修司だなあ…ってなりました。天井桟敷とか劇団万有引力を観たことは無いんだけど。

あとちょこちょこ人物の顔が白塗りなので、寺山〜!!ってなったり、というか暗黒舞踏か…?

 

「私に恋人はいないから、他人が恋人ができるのが許せないの!これって平等主義って言うのよね!」とか、

♪結婚式はいいもんだ 葬式よりもいいもんだ

って結婚式のシーンで歌ったり

節々に寺山節があって良きでした。天井桟敷のとはまた雰囲気違うって聞いていたので薄まってるのかなーと思ったんですが、現代でやるならこれぐらいがいいのかなあと思ったり。

 

あとは白塗りセールスマン3人組が同じものを売るのでどうせならと名前を一緒にしちゃいましたって同姓同名が3人いるんですけど、セールスマン没個性化を皮肉ってるのかなあとか。

 

最後は何もかも無に帰す結果になって無常だなあオチでした。これはこれであり。

 

はい、そんな大して書いてないですけど、まとめると寺山修司の作品を観に行くと楽しめましたが、それを抜きにすると時代錯誤の言葉と人物のオンパレードなのでオススメできません!!な海王星でした。