ゆうくれない

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宙組アナスタシア 感想

宙組アナスタシアを観に行ってきました。

関西に!やっと!!アナスタシアが来てくれました!!ありがとうー!!

東宝版アナスタシアが春にあったがコロナの影響で東京、大阪と公演予定のところ、東京は途中で休演、大阪公演は中止となった。

東宝版の東京公演観た方々の感想が好印象のものが多かったので楽しみにしてました。

 

まず曲が良い。観て損はないです。

ちょくちょくロシア音楽っぽいのが流れ、ロシアに行きたくなりました。時代は違えど、その国に行ってみたいなーと思わせれればそれはもう演じる側の勝ちに近いんじゃないでしょうか。

混乱期のロシアなのでなんとなく雰囲気が湿り気のある内容や曲調で、日本のものに近い雰囲気がありました。日本の戯曲の湿り気は梅雨ですが、こっちは真冬の雪とかそっちの湿り気。

宙組重唱に定評あるみたいなんですが、この演目は大勝利でした。

結構ハーモニー重要なの多かったんですがそれも生かしつつ。

 

コロナで延期になって冬に公演となってしまいましたが、雪国の内容を寒い時期に観れるのもそれはそれで趣があるんじゃないかと。

 

以下、がっつりネタバレしてます。

 

 

はじめにパンフレットですが、ブロードウェイ版と東宝版の舞台写真は行ってるんでお買い得です。

海宝ディミトリがいます・・・3公演くらいしか出れなかった海宝ディミトリ。

あと真風ディミトリの紹介文に「泥棒のプリンス」って一行あるんですけど、泥棒のプリンスとは…?

 

まず題材について

アナスタシア伝説とか、名探偵コナンの映画でロマノフ王朝出てきたり割とあの王朝の話はなんとなーく知っている。あと漫画ですが「春風のスネヴラチカ」というのが今回のアナスタの時代と同じくらいかちょっと後かそのあたりのなんですがこれもロマノフ王朝がらみの話で面白いのでオススメです。

 

あと普通にラスト知っていたので「みんな(エンディングに向かって)がんばれー」って気持ちで観ていました。あのあるじゃないですか不穏な流れになるとなんとなく不安になるやつ。だれか死ぬのか??とか。

今回主要人物は死ななかったのでひとまず安心しました。誰も持病抱えてなさそうだし。あの時代結核とかで不穏な雰囲気だされるとちょっと不安になる。アーニャも健康そのものそうでよかった…。ロマノフ家の血友病患者がだれかまでは存じ上げないんですけど、ロマノフ王朝といえば血友病くらいイメージが大きい(ほかにもあるだろうけど)。でも彼女、ロシア大陸歩いてこれるくらいだから体はすこぶる丈夫ですねー良かった。でもロシアの距離感全然わからないんですけど多分足の裏えらいことになってるんじゃなかろうか。足指凍傷になったりしてなくて(多分)良かったね…。

 

ストーリーとしては、

詐欺師のディミトリが記憶喪失の女性アーニャをロマノフ王朝の生き残りとされるアナスタシアに仕立て上げて報奨金をもらおう!と思ってたら本物やったやないかーい!という話です(雑)

 

あとは人物、

ディミトリってもうちょっと怪しかったり姑息なのかなと思ったらそうでもなく、すごく誠実かと言われれば違うんですけど、そこそこ誠実な青年でした。真風さんの演じる役多分3割増しで懐が広く見える不思議。

スリや盗みでどうにか食いつないできたんだろうけど、たぶんこの人知能派な気がする。あと何を食べてそんなに大きくなったんだい?という真風ディミトリ(大きい)。

真風さん大きいんですけど(175くらい?)改めて舞台観ると大きいなあと。

東宝版は想像でしかないんですけど、周りも男性多かったから高身長の人のディミトリでも人込みに紛れれそうなんですが、真風ディミトリ普通に大きいので目立ちます。大丈夫かそれで盗みやると目立つよディミトリ。だから知能派に移行したのか…?

あと適当に見繕ったオルゴールがまさかの本物だったというファインプレーを見せる。運も実力のうちっていうけど引きが強いぞこの男。

あとこのディミトリはケンカもそこそこやれそうな雰囲気でした。

 

まどかアーニャはかわいく逞しい。小柄に見えるけどケンカが強い。

この人ならロシア歩いて移動できてそう。

言われたら言い返すし、短気ではないけど出るとこは出る強さです。

オルゴール開いた後の曲が好き!!

あと後半の紺色のドレス似合ってて綺麗だったな~。

そしてグレブさんの日替わりネタでドン引きしてる顔がツボでした。

2人のデュエットダンスの衣装が淡い水色か藤色で綺麗でお気に入りです。

雪イメージなのかな?

 

キキちゃんグレブは日替わりネタといういばらの道を突き進んでるので応援してます。

グレブさんは脚本の流れのために重要なキャラですね、おとぎ話で進ませないようにするリアリティ持たせのために重要です。

あとアナスタシアを殺すか殺さないかのところ、最終的にアナスタシアはいなかったと正式会見出たからいいものの、そうじゃなかったらロシア戻ったら命無いんじゃなかろうかとひやひやしてたんですけど、向こうも向こうで捜査打ち切りにしますって宣言してたし上手いこと首の皮つないだなグレブ…。

グレブさんへの目線は割と無常です。

アーニャが自分がだれかというのを見つけるのと対照的にグレブは父親の影に苛まれてますが、最後は父親と違う選択をするわけですね。ただ、グレブあの仕事してたら今後似たような案件は振られるような気がする。

 

風のうわさで、東宝版はバレエのチケット拾って観に来るところを、宝塚だとそのシーン無くなってると事前に聞いてたんですが、グレブさんだけ立って観てるので、普通に立ち見客じゃん・・・地位がそれなりにありそうな人がバレエ立ち見ってどういうこと?ってなりました。装置の都合上ああなってるだけで、実は座ってるていでやってるのだろうか。でもあれは面白すぎた。

 

あとは雑感です。

ちょこちょこ主要キャラしか出ないシーンの空間埋めるようにアーニャ兄弟が出てきてダンスしたりいろいろするのが画面が豪華になって良いです。

 

ボリシェヴィキのどっかの執務室?のシーン全然尺無いのに人海戦術で机と椅子だしてくるんですけどハイスピードでまたハケていく…あれ必要だったのだろうか。

全体的にボリシェヴィキのダンスの動き統率取れてて好きでした。さすが宝塚。

 

一幕最後の列車に乗る乗客たちのシーン、新しい旅立ちのはずなのにどことなくさみしいナンバー。故郷を捨て、一生帰ってこれないかもしれないそういう心情なのだろうか。

あとボリシェヴィキがアーニャたちを追ってて列車から降りるぞ!となってまさかの徒歩移動?のとこ、ディミトリとアーニャの体力無限大すぎますね。ディミトリは物取りで身に着けた体力なんだろうか。アーニャは言わずも。

 

バレエのシーン、後から出てくるロットバルトがごりっごりに踊れるし飛ぶので、踊れる人こっちにもってきたのかーってなりました。まあでも抱えてる劇団員でバレエシーンやるのが無茶なんですけどね。あそこのロットバルトは観て損はないです。

 

ホテルで「皇女様」の後暗転なんですが、

暗転中上に白いものが爆速で走っていくのが見えて(衣装が真っ白なので目立つ)そんなに急ぐ?となってたら、次のシーンまあまあなスピードでタキシードとドレスで出てこないといけなかったみたいで、出たよ宝塚謎の匠の技早着替え…。