ゆうくれない

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그림자를 판 사나이(影を売った男)の照明がカッコいい

韓国ミュージカル、그림자를 판 사나이(影を売った男)

曲も世界観もかっこいいんですけど、PVとか観直してみると、照明めちゃくちゃこだわってるしかっこいいな?!と再認識したので書き連ねてみます。

 

ここで使われる照明、結構光の形が残るの使ってるのが印象的です。ライブで使われるような感じの。

ほんとに役者に光当てるだけだったらそういうの必要なさそうなんですが、形が見えるということは照明の軌跡も観てほしいという照明さんや制作側の意向かのかな・・・と深読みしてみたりしてます。

 

この舞台、舞台全体をただ明るくするだけでなくあえて照明を当てなかったり暗くしたり、明るさの偏りを作ることで人物を立体的にさせてるのでは?と思ってます

 

全体の大まかな照明としてはハイライト映像がみやすいのでこちらから書きます。

冒頭の「GOD BLESS YOU」の映像観ながら、なんとなく主要な照明こんなんかなと描いてみたのが下のになります。パースもへったくれもないんで申し訳ないんですけど。

この舞台、上手と下手の6か所の出入口にある照明(絵だとピンクのとこ)が結構良い仕事してます。

(一番奥の出入り口は照明あるのかよくわかりませんでした)

それについてはちょこちょこ書いていきます。

f:id:yuzumikansudati:20200426173922j:image

結構象徴的なのがGOD BLESS YOUのシーン、他の人々の衣装、上からの照明もくるくる回ってカラフルです。

(1:01当たりに上の照明が映るので注目です)

人々の照明の当たり方がまばらなので少し不気味な雰囲気も出ています。

 

この舞台、ペーターとグレイマンの照明の当て方が全然違うときがあります。

舞台奥から出てくるペーターですが、

0:26付近出入口の照明が当たる位置で演技をしています。

顔も全身もそれなりにとれてます。

 

片やグレイマンですが、舞台奥にいてあまり表情がわかりません。

舞台奥は往々にして照明当たりづらいスポットなのでまあそうなります。

で、0:50でやっとこさ照明あたりやすい位置に来るんですが、

問題の0:58!!!!!!

絵に描いたように舞台手前の照明おちるスポットにわざわざ出てきています。

舞台の仕込みで照明当たりづらいスポットは事前に確認しているはずなのでまあ大抵は周知です。

あとめちゃくちゃわかりづらいですが、1:09の画面左手にグレイマンいるんですよ。

完全に照明おちてます。

前後どっちかに動けば照明当たる場所なんですが動きません。

1:16付近も照明があたらないスポットで横移動しています。

これめっちゃ計算された立ち位置だと思われます。

 

他の人物がそれなりに照明が当たってますし、舞台全体もカラフルなのに、グレイマンだけ唯一暗く、表情もよくわかりません。

 

この照明の当たり方の違いだけでもめちゃくちゃ不気味に見えます。役者の演技だけでなく、こんな感じで照明からも不気味さが出せます・・・すごい・・・

 

そして次のシーン、全体的に薄暗いんですが、

ペーターは照明が当たって顔も全身見えます。

はい、1:31あたりに登場したグレイマン、照明あたってません。

ただ、暗すぎるわけではなく、出入り口の照明に当たる位置にいるので、

顔全体は見えないのですが、横側半分だけ見えます。

これも表情がいまいち読み取れない&顔に影ができていることで不気味さが出ています。

体全体も陰影が出ているので不気味さアップ。

ある意味立体的にも見えるのでかっこいいなとも思います。

あんまり照明当てないかと思いきや、ほかのシーンでグレイマンが主で歌うときとかは照明当ててますね。

照明テクニックが光ってます。

 

あと、PV映像からも

 

0:03のシーン、舞台プロローグです。

もうこの照明の使い方でこの舞台面白いんだろうなと確信しました(早すぎる)

このシーン、照明3つくらい使ってるんですが、

映像だと3つついた状態なんですけど、順番がありました。

まず、後ろのLEDパネルに波しぶきの映像が映って、

ペーターの姿が逆光になって真っ黒で見えます。

そこから①奥、②直下と照明が順番につきます。

ここまでだと顔がとれてないのですが、そこから③ちょい手前横から照明がつくことで徐々に顔が見えてきます。

 

この曲、ゆったりとして少し暗めなんですが、徐々に明るい調子になります。

曲に合わせて照明も工夫。

ちなみに、この薄暗い雰囲気のプロローグですが、最後のシーンもこの曲です。

ですがその時の照明は舞台全体を明るく照らしており、プロローグと対になってます。かっこいい。

 

そして明るいシーンはとにかく眩しいくらいに明るくしてます。

0:20とか1:28とか。メリハリ大事ですね。

 

出入り口の照明、あれ民衆が動き回るシーンで使われますが、

適度に顔を照らすが全部は見えずというのを繰り返します。

表情がいまいち読み取れないので、やや無機質に見せることができます。

 

ちなみに顔をとらない照明の例が1:34にあります。

この画面右手のペーター、照明直下のだけ当たっていて顔に影が出来てみえません。

 

あと一押し照明シーン3:36付近ですが、ペーターの影を中心に照明を当ててグレイマンの上半身をぼやっと浮き出るように当ててます。照明の線もあまり出ないように煙焚いてますね。

あえて!!!全身を見せないかっこよさ!!!

曲調もあいまって神々しさも感じます。

そして4:04あたりに線めっちゃ出る照明使って後光がさしてるような照明。かっこいい。

 

と、大まかな推し照明ポイント書いてみました。

後ろや横のLEDパネルの映像もかっこいいんですが、照明もかっこいい!!!!!!!

 

照明は舞台全体をあててなんぼのもんじゃいと思ってたんですが、あえて陰影をつくったりまばらに当てたりすることで画面にメリハリが出るんですね。

 

再演を待ち望みます。