ゆうくれない

何かを観た感想だったり諸々書き連ねた何か

エリザベート2019を観た

6/15ソワレ観劇しました。

エリザベートはちゃんと観たのは2012年の東宝と2018年月組

 

2012年は当時大学生か高校生くらいである程度自由を謳歌していたのもあって、シシィへの感情が良くなかった。自由とか何言ってんのかな?自分の役割果たそうよ。とか。

 

そしてなんやかんや月日は経ち、私は社会人になって荒波にのまれていた。そして月組エリザを観た。1幕のちゃぴシシィの「私だけに」の人生への肯定感が強すぎて泣いた。

小池先生が何かの媒体で「少年性がある」と言っていたが、まさにちゃぴシシィの心はいつまでも父親に憧れる少年だった。

要するにちゃぴちゃんの解釈が好きだった。

 

宝塚とは色々違うと聞くし、そのあたりも楽しみだなーとなったし、あと推しの古川雄大も出るので(重要)

そして狂言回しルキーニを成河さんがやるだって?観に行くしかないやん??

 

そんな私得オールスターエリザベート

 

ざっくり感想

 

・ちゃぴシシィ強い(強い)

月組エリザを観てから「私が踊るとき」の東宝版の「勝ったのね 私」の方の歌詞を歌ってるちゃぴちゃんが観たい〜!!!!!と言っていたんだけどまさか観れるとは思わなかった。妄想って現実になるんですね(白目)

 

「私が踊るとき」が気高すぎて古川トートぜったい勝てないよ…あんたやめときなよ…ってなるくらい強くて最強でした(語彙力)

強いシシィ大好き。

 

・古川トート

「美しい…」

「美しい以外の言葉を使え!」

「美しい…」

上記の柿喰う客の「美少年」のワンシーンのセリフ(うろ覚え)を思い出すくらい動く絵画って感じでした。

古川雄大の燕尾服姿がみたいがために生執事を観に行ったり、打ちひしがれる姿をみたいがためにミュのモーツァルト!を観にいったり色々してました。

なんなら2012年のエリザベートは古川ルドルフみたいがために行きました。白のシャツが眩しすぎて動揺した記憶がある。

 

突然の私の好きな顔説明すると、タカラジェンヌ全般(特に月城かなと、柚香光)、天海祐希京本政樹なんですね。中性的な顔立ち大好き〜!

 

古川雄大は中性的な顔ももちろんSo good!なんですが、スラリと長い手脚(劇中、階段の一段飛ばしを余裕の脚の長さでする)、バレエで磨き上げられた美しい所作なんですね。

顔が綺麗で脚がめっさ長くて、それでいて所作が美しいってもう生ける芸術作品なわけなんですね。あとバレエからのダンスも上手い。最近は歌唱力もついてきた。もう観るしかないやん。

 

トートの服装がわりとロング丈が多いんだけどそれを着こなす古川雄大、ロングヘア、時々ハーフアップ(リボンで結んでる)、ポニテ

横顔も正面の顔も美しいわ(キレ)

 

線が多い女性向け漫画みたいな作画をしていた…

 

古川トート、体温は冷たそうだけどそれなりに感情があるタイプのトートでした。

井上トートはどんな感じなのか気になるところ。

 

子ルドルフの隣にちょこんと座ってお話聞いてあげてるトートめっちゃ優しいな!?ってなった。

 

・成河ルキーニ

バスガイドと表現されていましたけどめっちゃいいガイドさんでした。

あとあんなにルキーニ飛び跳ねてたっけ…?ってくらいぴょんぴょんしてた。

あと成河さん周りの方より体の密度高めって感じが好きです(ニュアンス)

 

・舞台装置

なんかめちゃくちゃ豪華だし小池先生のゴリ押しの舞台転換が好きなので今回も最高でした。

後ろの装置は3つに分割されてて、シシィとフランツのすれ違いのときにシシィは中央、フランツは上手の装置の上にいて、2人の足元が分かれてしまっているってなっててひょえーってなりました。

 

・そのほか

ナチスの影が近づいてくるぞシーン、ルドルフがハーケンクロイツの垂れ幕を畳むんだけど市民の手でまた垂れ幕がルドルフの背後の出てくるシーンとても…構図が良いです…漫画的な表現っぽいけどそれがとてよかったです。

 

最近ミュージカルは宝塚ばっかだったんで「男性パートの声ひっっく」とか「革命家ーずの身長高いーひゅー!!!!」とテンション上がったりしました。お、男だー!!!ってなった(語彙力)

熱海殺人事件を観て


死ぬ前につかこうへいの舞台を観よう!と、紀伊國屋ホールに行ってみたい!の両方の希望が叶った、熱海殺人事件

客席が縦長なんだけど舞台はこじんまりとしている!奥行きはちょっとあるものの間口が少ない!しかし照明がLEDばっかりだ!!なんでだ!!客席はめっちゃ時代を感じるのに!!!!
となんとなくちぐはぐ感を感じつつでもそれもまた良き…と思いました。

熱海殺人事件、熱量が凄いな!!暑苦しいな!!(褒めてる)これはつかこうへいだからか役者の若さなのか両方なのか!!

木村役の味方さん、ハイトーンボイスめなのは知っていたけど生で観たのは初めて。声が通る通る。
今泉さんとノンスタの石田さんはあまり声が通らない声質?なのもあって味方さんの声の通り方が凄まじい。金太郎役の佐藤さんも声通る人ではあるけど味方さん声が強い。でも役柄的にこの声武器だなーと思った。

前半は木村が熱海で起きた殺人事件を自分好みの事件に仕立て上げようとあれやこれやしようとする。後半は金太郎と殺された女の隠された真実…という感じの流れ。

中盤になぜか木村が海賊王に俺はなる!!と言い出し、ゴムパッチンが始まる謎演出(完全にコント)で、「おおっとー若手が多いからと言ってこのノリは許しがたい〜」と思ってたけど、さすがお笑い芸人、石田さんが見事に笑いを取っていったので許した。
完全に下ネタだったんだけど、「思いついてしまい申し訳ありませんでした!!!」も面白かった。

暑苦しい熊田はノンスタの石田さんがその暑苦しさを演じ、片やギャグは完全に持っていく美味しいところ。床によだれがーの流れでよだれで滑る動きがうますぎてどうしようかと思った。

今回も役者の力技が必要な舞台だった。若手ならではの熱量で押しきったなと思う。

ラスト近く、金太郎に木村が花束でバシバシ叩くシーン、よく意味が!!わからなかった!!
閉幕後に本物なのかなーどうなんだろうなーと見にいったら本物だったのでびっくり。菊の花だったっぽい。

グッときたのはカーテンコールで味方さんが吸ってたタバコを灰皿の上に乗せてあって、そこに照明を当てる演出。
多分つかさんのことを表してるんだろうなーと。

今回のつかこうへいの舞台を観に行こう!も、私は頑張ればつかさんが直接演出してた舞台が見れたかもしれないという悔しさがあったから。
ロビーにつかさんの写真のパネルがあったけど、写真撮ってる人が少なくてちょっと寂しかった…。

とかなんとか言いつつ、つかこうへいのことはこれっぽっちも知らなかったんだけど、ちゃんと落とすとこは落とす戯曲家だったんだなーとは感じた。つかこうへい作品、またの機会に観に行こう。

BLUE/ORANGEを観て

BLUE/ORANGE

DDD青山クロスシアター

精神科医2人と患者1人の3人劇。
キャパは180人くらいでとてもコンパクトな舞台になっている。
しかもステージを客席で挟む形になっている。この形は初めて。
色々な媒体で「舞台から近い距離で観て欲しい、しかも客席も視界に入れて欲しい」というのが書いてあったので、なるほどこれは対面の客席も気になるなと意図を感じ取る。
なんとまあ最前列の座席が取れて目の前が舞台!めっちゃ近い!!
開演前は照明に入れてるゼラ番号を凝視してた(クリアのゼラだったけど多分ちょっと暗めの色だったと思う)
サイドの照明はLEDだったけどあとは白熱電球だった。劇場自体は新しそうだけど照明はちょっと古風(?)だったので意外。紀伊國屋書店のホールとは真逆だった。

舞台は白いテーブルと中央にオレンジとそれを入れてるガラス容器。端にウォーターサーバーと空気清浄機とゴミ箱。

今回観に行った理由としては成河さんが出る、舞台がやたら近いらしい。ということで行ってみた。あとは内容的にその舞台で受け取れるものが多いのかなあとなんとなく思ったのもあり。

クリスは患者ということで、少々物言いが突拍子も無いっちゃあないけど、でもああいう会話の仕方私もしてしまうから(会話の内容が飛びやすい)割とそんなに…?とも思いつつそういやあ退院するし平穏な感じなんだろうなとも思ったり。劇中でブルースが統合失調症の疑いが…と話すが、ロバート曰く、病気までは言わないが、誰しも似たようなことがあるにはあると。
とかなんとか言ってるけど、劇後半だとだいぶ怪しい言動があるのでそうなんだろうなーとは思う。

クリスに断りなく入院を長引かせようとするブルースと、勝ってはできないしベッドが足りないというロバート、そして出て行きたいクリス。

医者2人とも人種差別発言が多い多い。茶化してはいるけどアウトゾーンまっしぐら。
あと、クリスは24歳なのにそれに対して医者ーずの接し方が小さい子と接するみたいでなんというか成人男性との接し方にしては不適切な気がする…明らかに下に見過ぎでは…?でも柔らかい接し方と言われればそうなんだろうけど、決して対等な関係ではないんだなとは思う(医者と患者だからというのもあるけど)

あと医者2人はクリスのリーチの届かない位置でちゃんと話をしている。少しでもクリスが動くと身構えるし。たしかにクリス役の章平さんはめちゃくちゃガタイが良いので勝てっこないのが目に見えてわかる。

だれが正しいとか正しくないとかはよくわからないけど、ブルースは青いしロバートと適当だしどうにかしろよ〜感はある。

劇自体の感想書くの下手だな私。

はーい方向性変えて役者さん覚書みたいなことしまーす。

舞台から観客を巻き込みたいという意図があってか、乱闘シーンでは舞台から降りて客席と舞台の間で大乱闘を繰り広げ客席の目の前を転げ回る。
私は荷物がちょっと手前に置いていたので「お、こっち来るな」と思って荷物を移動さしたそして予想通り来る)
上司と部下との関係とか人間を人間が診断することについてとか、色々こちら側が考えるためには役者が観客を巻き込むのが有効的なのかなあと。
実際客席にもちょっと絡むし。

あとイスが吹っ飛ぶシーン、目の前に落ちてきてこれどうするんだろうな…とチラチラ観てたらあとあと成河さんが取りにきて、え、うっそ近…握手会とかあったらそれくらいの近さやん近…と挙動不審になりかけつつ成河さんをガン見してしまったりなどした。

ブルースとロバートが怒り狂うシーン、成河さんは起こるとワントーン声が高くなるんだなへー。と脳内メモをしつつ、カルテか書類かをバシバシテーブルに叩きつけてぎゃいのぎゃいの怒ってる。

超個人的な話をしますが、観劇週の仕事が修羅場すぎてストレスマッハだったんですが、この怒り狂うシーンでいわゆる憑き物的なものが落ちた気がする。
あんなに怒り狂ってみたいけど私の立場ではできなくて、なんか代わりにやってくれた人を見てなんとなく安心というかスッキリした。
本編とは違う意図ではありそうだけど私が演劇観に行く意味を再確認できた気がする機会だった。

あと成河さんって、映画の脳内ポイズンベリーとか出演作観て思ったけど、怒りの純度高いよね?
怒りの純度高いというか、普通の人の怒りが100%とするとあの人200%までいけるみたいな感じ。カチキレ方がうまいなーと思う。助走なしでいけるみたいな。

「告発します」のいやったらしい笑顔も良かったです。

後半にオレンジ剥いているので閉幕後はオレンジの良い香りが広がるんですが、いやーそんなスッキリした終わり方じゃないんだなこれが!!

オレンジの残りがとエンディングの対比まで考えてらっしゃるのかはわからんけども!!

この脚本、堅実ではあるが技量のない役者がやると多分退屈に感じるだろうとはなんとなく思ったので、今回この役者でみれてよかった。


イーハトーボの劇列車をみて

劇場:新歌舞伎座


井上ひさし脚本を観よう!をテーマに探していたら丁度良いタイミングで公演がありました「イーハトーボの劇列車」


宮沢賢治はまずは地元をイーハトーボにすべく農民に尽くすがどれも失敗に終わってしまう。


考えること考えること農民思いではあるものの家が裕福なので農民の立場にいられない。


前半、福地(三菱に勤めているエリート)が農村の歌を作ったがそれに宮沢は

「農村に広場なんてあるものか、あんたは農村のなにをみてきたんだ(うろ覚え)」

と言うが、後半に警官に言われる

(宮沢がチューリップを植えれば気分が華やぐなどと言ったときに)

「チューリップを植えたらその土地に野菜は植えられない、食うものが減るんだ、あんたはそれがわかっちゃいない(うろ覚え)」

この対比がいい。

昔に非難したことをされる側になっている。


宮沢は農民のために色々なことを取り組んでいた説明が入る。しかし東京に上京して金に困ると父親に工面してもらっている。農村でも楽団をとか、芸術面の発展を目指すが、農民は明日の食いぶちに困っていることに目を向けれていない。

なぜなら宮沢は裕福だからだ。


これはままありそうなことで、人々を動かせる金を持っている人は往々にして動かされる立場の人ではない。

でもそうも言ってはいられず。宮沢なりに色々苦労はしたんだろうなあ。


松田龍平宮沢賢治を演じていたが、とても不器用そうな青年だった。

発音は少しばかり不明瞭だし、言葉の間が伸びがちでなんとなく頼りないようにみえる。

でもそんな不器用な青年は人々の幸せのために生きているのがなんかいいんだよなあと思う。



あとは劇中で渡される「思い残し切符」

(宮沢の知り合いかと思いきや)知らない人が死ぬ前に思い残したことがあったときに誰かに切符が渡される。

その思い残し切符は車掌が持ってくるのだが、車掌のカバンに付いている鈴の音がとても綺麗だった。

東北の冬の空に響くような澄んだ音でとても気に入った。


色々な人が各々思い残して亡くなっていた。

そして最後には人々の思い残し切符を客席にばらまく。

私たちが彼彼女らの思い残したことを受け継いでいく、そんな終わり方だった。



あー劇が始まってすぐのセリフが好きだったんだけどーーーーーーーうろ覚えすぎてここに書くのは申し訳ないくらい…


あと、あととても詩的だけどしっかりしている井上ひさし脚本好きという収穫はとてもでかかったです。



はい!!いつものような断片的な感想でした!!


そしてここからめっちゃローテンションなこと書きまーす。


社会人になって今年で2年目になりました(いきなり)

周りの人たちに迷惑をかけつつなんとなくお仕事をこなしてはいる日々なんですが、

漠然と生きてる意味がわからなくてですね。

いや大学生のときもなんとなく生きてきたし、高校生のときこそ人間関係とかに悩んでたけど演劇でそれどこじゃなかったし生きるって考えることなかったんですけど、

やっぱり仕事しないと生きられないわけで。

でも仕事のために生きたいわけでは毛頭ないわけで。


生きるついでに仕事をしているのに仕事のウェイトがなんとなく思いのに違和感がある。


かといって好きなことをして生きていくほど才能が無いと高校時代に気がついたわけで、大学時代に研究員になる頭も無いなと気がついたわけで。

無難に会社員(技術職)になっているわけで。


なんとなく生きていくには技術職は割と大変なのかなあと思っていたり。


でもそれ急ぎの仕事だよねわかる!!わかるよ!!


でもなんとなく仕事してまで生きたくないなあと思ってみたり。


まあなんやかんや言いつつ演劇観たいから生きてることが過半数なのかなあとか。

あとは友人に自分の葬式に来てもらうの忍びないなあとか。

私は、友人みんなの葬式出て、みんなを見送って1人寂しく死ぬんだ…友人の誰かが最期まで生き残って寂しく死んでいかないように私がその代わりになるんだとか考えたりそれもやや支えであったり。


舞台鑑賞が趣味だと半年先にも予定が入るのでおちおち死ねないし、推しができれば推しより先に死ねないなあとか、

気鋭の演出家を見つければその人の大成を見届けたいし。


生きるのめんどくさいなあとか考えていた矢先にこの話をね、観た訳ですよ。

漠然と生きていこうと思ったね。

みんな何かしら抱えて生きてるし、何かしらで重い半ばでいなくなることもあるし、私はまだまだ健康体なのでしたいことや出来ることも沢山あるし。



私は死ぬ前にどういう思い残し切符を残すんだろう。


誰かの思い残しを私は叶えられるかもしれないし。

いつのまにか誰かの思い残し切符を受け取ってるかもしれないし。


生きなきゃなあ。ぼんやりとでもいいから生きていこう。

唐版 風の又三郎から考える舞台役者としての窪田正孝

仰々しい題名つけてますけど

唐版 風の又三郎をみてなんとなーくな感想を書いてるだけです。


唐十郎脚本がみたい!

生の窪田正孝がみてみたい!


という割とミーハーな感じで観に行ってました。


劇の内容としてはよく!!わからない!!

が正直なところ。

他の方の考察や感想聞いてやっとあのシーンああいう意味だったのねほーとわかったくらいです。

幕が上がったら風を売る男が出てきた瞬間ちょっと身構えたよね。

おっとこういう感じ??みたいなね。

その後続々と現れる奇妙奇天烈な人々。

あれはあれで面白かったです。何割受け取れたのかはわからないけど。


でもわからないけど文語体の日本語の美しさみたいなのは感じられた気がする。

ちょっと仰々しい日本語の方が好きだったりする。

口語の演劇をやろうとしてる人もいるし、そういうのも良いなーと思ってる。

これはこれで一つの魅力だと思う。



さてさて本題の窪田正孝氏(以下敬称略)なんですが、めちゃくちゃファンというわけでもないく、なんとなーく気になってる俳優さんなんですよ。

ドラマも

ST 警視庁科学特捜班

臨床犯罪学者 火村英生の推理

くらいです。ハイローも観てない。


どちらかというと火曜サプライズとかバラエティで気になってる存在だったりする。

この番組アポなしでお店入ったりするんですけど、初登場かそのあたりはめちゃくちゃ奥手でやってたのにその後のゲスト回でめちゃくちゃ慣れててびっくりした。


あとドラマのNGシーンとかの番組で役と個のオンオフが面白すぎたのも印象的。


記憶の中の窪田正孝なんだけど、人のことじっと見つめるけど目が合いそうになるとしゃっと逸らすイメージ(もはやイメージ)


何が言いたいかわかんなくなったんですけどあんまり主張しない人だなー纏う雰囲気が独特だなーと。

でも役としての雰囲気はすきだし割と職人の位置にいそうだなと思ってる。


そんなこんなで職人・窪田正孝が舞台立つとどうなるのかなという興味もあってみにいきました。


それで舞台なんですけどみんなキャラが濃い。言ってることもなんか濃いしなんだどうするんだこれ状態(私の心持ちが)


なんだけど、窪田正孝ナチュラールな青年なんですね。

観てたときはテレビ俳優ならではの繊細な表情がいいなーとか仕草が子供っぽいなかわいいなくらいに思ってたんですけど。


他の方の感想巡ってて思い出した。彼精神病患者の役なんですわ。


なにめっちゃナチュラルにしてたよ彼。

(劇中の出来事が彼の考えてることとかそういうのなので彼は一番まともにみえる説もあるけど)


ゆるゆる風見鶏みてたりゆるゆる他の人がなんかしてるとこみてたけど!!


そういう演出だったかもしれないけど狂気は見えず(セリフでちょこちょこはあったけど)

あくまで自然体でしたね。改めて考えるとああいう存在は貴重なのではないだろうかと。


ただ目立つ派手さではなく、たしかにそこに存在するけどでもそれは自然体、これはこれで難しい。

今回は色々複雑な人とかセリフとかあったからそれが際立ったきがする。


ただ表情が繊細、そこは素晴らしいんだけどオペラでも捉えきれなかったりして、ああー今の表情テレビとかで大画面でみたいなあ。とも思わせてくれて、朝ドラ録画しようと思った(感想)


そして窪田正孝30歳なんだってよ奥さん…あのふわっとした青年性はなんだろうね…30歳じゃないよ…これは彼の元々のものなのか役作りなのか…。


毎回言葉がまとまらないんですけどいいやこれで(ひらきなおり)


あと別件で柚希礼音がちょこちょこ踊っててうっひゃあかっこいー!!ってなった。

踊りの人とは聞いてたけどほんとに踊れる…かっこいい…あと窪田さんとダンスバトルしてほしかったな…



七つの会議ー会社員といういきものー


「役者の異種格闘技戦
「濃い」
等々の前情報で行くことを決めた。
完全に内容がというより演者が面白そうだなと思って。

社会人歴が浅い技術屋です。
会社系のドラマや映画って観るのしんどいんだけど、今回のは後半それなりにしんどみがあったが、役者が濃すぎて(メンツと演技が)なんかファンタジーって感じもあったのでそれが救いだったかと。

野村萬斎ってあんなに体薄いんだね…びっくりしたよ。あと頭皮動かせるんかーいって途中気がついてそれが気になりました!動かす時ってどういうときなのかなーとか。基本力むとなる…?のかな…


以下ネタバレ含みます!

とりあえず箇条書き
ややスレた意見もあり

・ネジだったかーーーーーーーー
ネジ六さんが試験機にかけてすごい音したシーンで「あーネジの不正かー」って思った。
あとあの音結構大きいけど演出なのか実際あれくらいなのか…あと防護カバーみたいなの無いけどアレが基準なんですか…?金属片飛びそうだけど…

「(心が)ポッキリ折れやしないかと」
みたいなこと言ってたり、割とキーワードが出てましたね。


八角さんのスーツの色
営業さんなのになんか地味な色スーツだなあと思ってたら…あの人ずっっっっっっと喪服として黒スーツ着てるんだね…

愛娘を不正製品で亡くしたと思ってたら無理やりな営業で…ってなったけど、なぜ八角さんは葬式に行ったんだ…行かなければ親族にドヤされることも無かっただろうに…無理やりな訪問販売っつってたけど、あの老夫婦に他にも色々売ってて、アフターサービス?もしてたのかなあ。単純に売り上げ一部として顧客を見てるんだったら葬式に出るのだろうか…それとも八角さんなりの償いだったのか…どちらにしても八角さんは自分でも言ってたけど不器用なんだろうな。他の管理職たちは同じように何人か追いやってるけど平気な顔して椅子に座ってそうである。


・なんやかんや重役は左遷で済んでる
大企業の系列だから成せる技だけど、行き先があるんだなあんたら…って思った。まあ出世レース生きがいにしてたら子会社に左遷はプライドズタボロだろうけど。年収は下がるけど食うには困らんかもしれんし、損害賠償も社長くらいだったと思うしその後描かれてないからなんともいえないけど。ゼロックスはそのあと経営悪化でどうにかなるのかなあ。なんやかんや守られる先がまだ残ってるんだなあ。
そしてなんやかんや高速鉄道の座席受注成功してるから結構大きいとこだろうし、そこの社員もよほど使い物にならなかったら他社に転職できそうな気もする。

でも認識として違うんだろうなあ。あの会社で成功するのがあの社員たちの目標なんだろうなあ。


・あの会社の風土やばい
重役が通ったら立ち止まって礼だしなんか会議で掛け声かけてるし何あれが体育会系ってやつ…??
うちの会社じゃありえん雰囲気…(だからやっていけてるんだけど)

私としては出世って基本給が上がって責任が増えるという認識以外ないんだよなあ。私は単純に遊ぶ金欲しさに労働をしている。あわよくば製品出せたらいいかなと。お金と仕事内容がトントンであればそれでいいかなあと思っている。

出世街道組は何を思って出世しようとしてるんだろう。
だからこれみてると「みんななんでそんなに出世したいんだろうなあ」って思う。
私が営業じゃないからか…?
それともそういう風土だったからか…?

根本的なところが「くっだらねえなあ」と思ってしまったので、すごくファンタジーに見てしまった。

我々の世代(20代)だと転職ってなんとも思ってない人が多い気がするんですよ。わかんない、大企業勤めだったらまた意識が違うかもしれないけど。でも、会社への帰属意識が低いのは確か。だからといって不正に手を出す人が減るかと言われればそうでもないかもしれないけど、あれだけ必死に会社のために仕事する人が減っていくんじゃないかなあ。

そうそう、八角さんが「イヌだな」って台詞言うんだけど、会社員はイヌだと思うよ。安全な会社員って身分で飼われてるイヌだと思う。

イヌは逆らわない相手には絶対逆らわないし、上下をきっちり理解している。出世レースにいる会社員と似てる。


・ミッチーが椅子投げ飛ばすシーン
よくやっちゃう思考回路なんですけど、あれ何テイク目なんだろう…取り直しのとき大変だろうなって思った。


・吐く
ミッチーそういう役回り大変だったね(役名でいいなさい)
こういうシーン気になってるんですけど、極限状態=嘔吐以外のバリエーションが欲しい。
歯ぎしりとか指先のささくれいじるとか。
でも見た目が地味だな…
吐いた方がわかりやすいか…
答えは出ませんでした!!解散!!


・役者さんが濃い
そして役者さんがた、風格ありすぎてびっくりする…引き算がなくってひたすら足し算…濃い…でも重役ばっか出てくるしあれくらいのオーラ出てていいんじゃないかなあと思う。
役者の格闘技戦、まさにそれだったなあ。
面白かった。


まとめ:内容はむしゃくしゃしたけど役者さん方も個性が光ってて面白かったです

スリル・ミー 福士成河ペアを観て

スリル・ミーを観てきた

成河さんと福士誠治さんのペアの回(東京12/22、大阪ごっちゃ混ぜ)

総評?として、ミュージカルというよりは音楽劇?というかふつうの舞台に近いというか、繊細かつ時折大胆、ハーモニーが美しい。

職人芸な舞台でした。

和菓子職人とかそういう感じ。繊細で美しいですよね。あんな感じです(?)

1人芝居もですけど2人芝居もごまかしがきかないですね…絶妙なバランス…舞台装置も簡素でした。
でもそれが良かったですね〜。
演技が全ての隙間(?)というかなんというかを埋めてくれたので。
演技が際立ちました。それが良かった。

福士彼は終始スンっと孤高で気高い存在で、成河私はその周りをバタバタしてついていく、そんな感じでした。このバランスが好きだった。


それ以外で、
まず言いたいことを言うと、成河さんがめちゃくちゃ上手い。

このめちゃくちゃ上手いと思う理由が言葉にーできなあいーってなってて大変困っている。

よく怖がったり怒ったりする表現で異様にわめき散らしたり叫んだりされると逆に萎える。

感情をぶつけているだけで果たしてそれは表現なのだろうか。
感情爆発させればいいってもんじゃないと思います。

そのとこ考えると多分成河さんは感情の出し入れが簡単にできる人なのかな?(という技術を持っている?)と思う。
ちょうどいい感情をちょうどよく出して観客に投げる。うまい。

あとあの身体から溢れるエネルギーはなんだろうか。
身体の使い方がうまいんだろうなあ。
感情も身体の動かし方も使いこなしてる。

いやー良い役者だなー成河さん。
好きでもあるんだろうけど、今処理できる感情としては良い役者だなーと思ってます。

以下、劇中のネタバレ多量に含む偏った感想のような箇条書き

・はじまりのとこ
やばい黒い塊がなんか客席あたり動いてるぞと思ったら現在の成河私だった。
なんだったんだろうあのやばい塊は。
かろうじて人の形を保っていたように見える。
照明が当たってないからとかそういうわけではない。オーラが黒かった。

あとこのシーンでの歌詞だったか忘れましたが「(熱い?眩しい?)遠い日の記憶」みたいな歌詞あったと思うんですけど、人1人殺めてその言葉は選ばない方が良いのでは…
でも現在から過去までの中で彼と共に色々過ごせた時間はあの時だったかあそうなんだろうけど…本当に犠牲の羊であっただけなのだろなあと。

あと19歳との切り替えやばいっすね。
表情筋の使い方凄すぎだと思う


・バードウォッチング
抜群にオタクのかほりがする…
ターゲット決めたら一心不乱に打ち込みそう(打ち込んでる)感じだ…
そして彼が登場した時の弾けんばかりの笑顔である。
現在の私、不自然な笑顔しかできてなかったと思うんですけど、これは刑務所で過ごしてて表情筋が死んでいったのか、それともあの笑顔は「彼」だけのものだったのか…


・タバコの煙
顔にーーーーー吹きかけるーーーーーーーーー
その衝撃。タバコの煙を…通りすがりざまに吹きかける…??お前は俺の下僕とでも言わんばかりに…


・マッチへの執念
幾度となく他の方も語った受け取れない距離に放り投げられるマッチ箱&それに向かう「私」のなんかすごい感情を持っている様子。

あとこのあたりのシーンで私はなんかもう半ばイジメというかパシリじゃんなんでそんなにこの人についていくんだよ〜とは思っていた。
でも好きなんだよな、そういう感情の前では本人の態度とか関係ないんだろうなあ。
「僕をみて!!」って歌詞あったけど、成河私は物理的に(気持ちとかのってなくても)自分を視界に入れてくれればそれでハッピー!!!!な心持ちになってそう。

好きって言葉を使いましたが、このペアというか成河私…なんだこの感情…「執着」?に近い気がする。
それが彼の愛なんだ(突然のトート閣下)って言われればそうなんだろうけど。

愛とはなんだろうという話になるんですけど私は未だに愛がよく!!わかりません!!!!以上!!


・炎
ガソリンふっかけて わわわって炎に怯える「私」よかったですね。あのガソリンはタンク半分くらい入ってそうな重さな気がする(気がするだけ)

このシーンとか後のシーンでも、2人一緒にくっついてても「彼」が最初にすすすっとハケていってしまいますね。
「抱きしめて欲しい」は現在の「私」なのでは?というつぶやきも見かけまして、たしかにそれっぽい…と思ったり。
ハケかたも総合すると、あの一連の話は「私」の記憶の中の話なのかなあと。
本当はそのあともう少し話とかしたけど記憶に残っていなくて、断片的であったという表現でああなったのかなあ。だから「私」の方からハケるシーンが(確か)無かったのかなあと。


・お泊りしに来た
「ここにいr「ありがとう」
の食い気味なのが良かった。答え出るの想定してた感じ。
そして体操座りのちょこりん感が良い。

契約書のシーンはなんだろう…思い出せない(既に)
福士さん脚長いなーと思ってた

あとーあと、「彼」の弟くん、「彼」顔似てるんですかね??あと「私」は弟くんと仲良いんですかね??そのあたりふんわり気になってる。


・スリル・ミー
あの舞台装置、私バトルフィールドって呼んでるんですけど(勝手に)あそこで2人一緒に上がる時って対等?になってるときが多かったような…

四つん這いで迫ったのこのシーンでしたよね…?
好きとかそういうかんじょうの次元なのか?と考える素材がここにもあってですね。
いやだって純粋な感情で相手に四つん這いで迫ります??迫らないでしょ。だからなんか…もうちょっと色々入り乱れた感情なのかなって。
怒ってるとかそういうのでもなく、ただ「執着」「必死」な感情だったような記憶。すごいなあ。

あと体の関係にもつれ込むとき、「私」のサスペンダーの脱ぎ方がレスリングに上がる時に潜るロープ(?)みたいに脱ぐのが印象的だった…
今から戦うの…?まあ戦いか…。

行為後の「私」の喋り方が「私」としてのやや素っぽくてよかった。


略!!

・世の中騒ぎ出す
客席になだれ込んで来る。
人を殺めたらあんなように動揺するんだろうなあとなんとなく納得した。
そして隙間に挟まる「私」その表現方法は思いつかなかった(褒めてる)

息切れ…
電話のシーンのごちゃごちゃして新聞丸めて2人ともシンクロしてぽーいっと投げるの良かった…


・99年
ネタあかしのシーン。待ってましたと私の感情のボルテージが一気に上がった。
「彼」は「私」のこと絶対裏切らないってたかをくくっていたし、「私」のきょどっとした感じからもその関係性がなんとなく見えていたように思えたけども!!!残念でした全て計算でした!!

はてさてどこからがスタートだったのか。
メガネ落とした時は確定だろうし
バードウォッチングからでも違和感はない…
99年一緒にいられる計画…

これが彼の愛なのか…?

福士さん成河さんペアのPVでは柿澤さん松下さんペアのように「愛」という言葉が出ませんでしたね(そしてなんか成河さんが好戦的な表情が多かった印象)こっちのペアはサスペンス風味だったのかなと。

マウント合戦だったのかな…
服従させたものが勝つゲーム…?

これもこれで面白い。

そしてー99年のハモリが芸術的ーーーーー
いいですね、あのハモリ。素晴らしいですね。


すっごい尻すぼみ的な感想になってしまいましたが、良いもの観ました。