ゆうくれない

何かを観た感想だったり諸々書き連ねた何か

イーハトーボの劇列車をみて

劇場:新歌舞伎座


井上ひさし脚本を観よう!をテーマに探していたら丁度良いタイミングで公演がありました「イーハトーボの劇列車」


宮沢賢治はまずは地元をイーハトーボにすべく農民に尽くすがどれも失敗に終わってしまう。


考えること考えること農民思いではあるものの家が裕福なので農民の立場にいられない。


前半、福地(三菱に勤めているエリート)が農村の歌を作ったがそれに宮沢は

「農村に広場なんてあるものか、あんたは農村のなにをみてきたんだ(うろ覚え)」

と言うが、後半に警官に言われる

(宮沢がチューリップを植えれば気分が華やぐなどと言ったときに)

「チューリップを植えたらその土地に野菜は植えられない、食うものが減るんだ、あんたはそれがわかっちゃいない(うろ覚え)」

この対比がいい。

昔に非難したことをされる側になっている。


宮沢は農民のために色々なことを取り組んでいた説明が入る。しかし東京に上京して金に困ると父親に工面してもらっている。農村でも楽団をとか、芸術面の発展を目指すが、農民は明日の食いぶちに困っていることに目を向けれていない。

なぜなら宮沢は裕福だからだ。


これはままありそうなことで、人々を動かせる金を持っている人は往々にして動かされる立場の人ではない。

でもそうも言ってはいられず。宮沢なりに色々苦労はしたんだろうなあ。


松田龍平宮沢賢治を演じていたが、とても不器用そうな青年だった。

発音は少しばかり不明瞭だし、言葉の間が伸びがちでなんとなく頼りないようにみえる。

でもそんな不器用な青年は人々の幸せのために生きているのがなんかいいんだよなあと思う。



あとは劇中で渡される「思い残し切符」

(宮沢の知り合いかと思いきや)知らない人が死ぬ前に思い残したことがあったときに誰かに切符が渡される。

その思い残し切符は車掌が持ってくるのだが、車掌のカバンに付いている鈴の音がとても綺麗だった。

東北の冬の空に響くような澄んだ音でとても気に入った。


色々な人が各々思い残して亡くなっていた。

そして最後には人々の思い残し切符を客席にばらまく。

私たちが彼彼女らの思い残したことを受け継いでいく、そんな終わり方だった。



あー劇が始まってすぐのセリフが好きだったんだけどーーーーーーーうろ覚えすぎてここに書くのは申し訳ないくらい…


あと、あととても詩的だけどしっかりしている井上ひさし脚本好きという収穫はとてもでかかったです。



はい!!いつものような断片的な感想でした!!


そしてここからめっちゃローテンションなこと書きまーす。


社会人になって今年で2年目になりました(いきなり)

周りの人たちに迷惑をかけつつなんとなくお仕事をこなしてはいる日々なんですが、

漠然と生きてる意味がわからなくてですね。

いや大学生のときもなんとなく生きてきたし、高校生のときこそ人間関係とかに悩んでたけど演劇でそれどこじゃなかったし生きるって考えることなかったんですけど、

やっぱり仕事しないと生きられないわけで。

でも仕事のために生きたいわけでは毛頭ないわけで。


生きるついでに仕事をしているのに仕事のウェイトがなんとなく思いのに違和感がある。


かといって好きなことをして生きていくほど才能が無いと高校時代に気がついたわけで、大学時代に研究員になる頭も無いなと気がついたわけで。

無難に会社員(技術職)になっているわけで。


なんとなく生きていくには技術職は割と大変なのかなあと思っていたり。


でもそれ急ぎの仕事だよねわかる!!わかるよ!!


でもなんとなく仕事してまで生きたくないなあと思ってみたり。


まあなんやかんや言いつつ演劇観たいから生きてることが過半数なのかなあとか。

あとは友人に自分の葬式に来てもらうの忍びないなあとか。

私は、友人みんなの葬式出て、みんなを見送って1人寂しく死ぬんだ…友人の誰かが最期まで生き残って寂しく死んでいかないように私がその代わりになるんだとか考えたりそれもやや支えであったり。


舞台鑑賞が趣味だと半年先にも予定が入るのでおちおち死ねないし、推しができれば推しより先に死ねないなあとか、

気鋭の演出家を見つければその人の大成を見届けたいし。


生きるのめんどくさいなあとか考えていた矢先にこの話をね、観た訳ですよ。

漠然と生きていこうと思ったね。

みんな何かしら抱えて生きてるし、何かしらで重い半ばでいなくなることもあるし、私はまだまだ健康体なのでしたいことや出来ることも沢山あるし。



私は死ぬ前にどういう思い残し切符を残すんだろう。


誰かの思い残しを私は叶えられるかもしれないし。

いつのまにか誰かの思い残し切符を受け取ってるかもしれないし。


生きなきゃなあ。ぼんやりとでもいいから生きていこう。

唐版 風の又三郎から考える舞台役者としての窪田正孝

仰々しい題名つけてますけど

唐版 風の又三郎をみてなんとなーくな感想を書いてるだけです。


唐十郎脚本がみたい!

生の窪田正孝がみてみたい!


という割とミーハーな感じで観に行ってました。


劇の内容としてはよく!!わからない!!

が正直なところ。

他の方の考察や感想聞いてやっとあのシーンああいう意味だったのねほーとわかったくらいです。

幕が上がったら風を売る男が出てきた瞬間ちょっと身構えたよね。

おっとこういう感じ??みたいなね。

その後続々と現れる奇妙奇天烈な人々。

あれはあれで面白かったです。何割受け取れたのかはわからないけど。


でもわからないけど文語体の日本語の美しさみたいなのは感じられた気がする。

ちょっと仰々しい日本語の方が好きだったりする。

口語の演劇をやろうとしてる人もいるし、そういうのも良いなーと思ってる。

これはこれで一つの魅力だと思う。



さてさて本題の窪田正孝氏(以下敬称略)なんですが、めちゃくちゃファンというわけでもないく、なんとなーく気になってる俳優さんなんですよ。

ドラマも

ST 警視庁科学特捜班

臨床犯罪学者 火村英生の推理

くらいです。ハイローも観てない。


どちらかというと火曜サプライズとかバラエティで気になってる存在だったりする。

この番組アポなしでお店入ったりするんですけど、初登場かそのあたりはめちゃくちゃ奥手でやってたのにその後のゲスト回でめちゃくちゃ慣れててびっくりした。


あとドラマのNGシーンとかの番組で役と個のオンオフが面白すぎたのも印象的。


記憶の中の窪田正孝なんだけど、人のことじっと見つめるけど目が合いそうになるとしゃっと逸らすイメージ(もはやイメージ)


何が言いたいかわかんなくなったんですけどあんまり主張しない人だなー纏う雰囲気が独特だなーと。

でも役としての雰囲気はすきだし割と職人の位置にいそうだなと思ってる。


そんなこんなで職人・窪田正孝が舞台立つとどうなるのかなという興味もあってみにいきました。


それで舞台なんですけどみんなキャラが濃い。言ってることもなんか濃いしなんだどうするんだこれ状態(私の心持ちが)


なんだけど、窪田正孝ナチュラールな青年なんですね。

観てたときはテレビ俳優ならではの繊細な表情がいいなーとか仕草が子供っぽいなかわいいなくらいに思ってたんですけど。


他の方の感想巡ってて思い出した。彼精神病患者の役なんですわ。


なにめっちゃナチュラルにしてたよ彼。

(劇中の出来事が彼の考えてることとかそういうのなので彼は一番まともにみえる説もあるけど)


ゆるゆる風見鶏みてたりゆるゆる他の人がなんかしてるとこみてたけど!!


そういう演出だったかもしれないけど狂気は見えず(セリフでちょこちょこはあったけど)

あくまで自然体でしたね。改めて考えるとああいう存在は貴重なのではないだろうかと。


ただ目立つ派手さではなく、たしかにそこに存在するけどでもそれは自然体、これはこれで難しい。

今回は色々複雑な人とかセリフとかあったからそれが際立ったきがする。


ただ表情が繊細、そこは素晴らしいんだけどオペラでも捉えきれなかったりして、ああー今の表情テレビとかで大画面でみたいなあ。とも思わせてくれて、朝ドラ録画しようと思った(感想)


そして窪田正孝30歳なんだってよ奥さん…あのふわっとした青年性はなんだろうね…30歳じゃないよ…これは彼の元々のものなのか役作りなのか…。


毎回言葉がまとまらないんですけどいいやこれで(ひらきなおり)


あと別件で柚希礼音がちょこちょこ踊っててうっひゃあかっこいー!!ってなった。

踊りの人とは聞いてたけどほんとに踊れる…かっこいい…あと窪田さんとダンスバトルしてほしかったな…



七つの会議ー会社員といういきものー


「役者の異種格闘技戦
「濃い」
等々の前情報で行くことを決めた。
完全に内容がというより演者が面白そうだなと思って。

社会人歴が浅い技術屋です。
会社系のドラマや映画って観るのしんどいんだけど、今回のは後半それなりにしんどみがあったが、役者が濃すぎて(メンツと演技が)なんかファンタジーって感じもあったのでそれが救いだったかと。

野村萬斎ってあんなに体薄いんだね…びっくりしたよ。あと頭皮動かせるんかーいって途中気がついてそれが気になりました!動かす時ってどういうときなのかなーとか。基本力むとなる…?のかな…


以下ネタバレ含みます!

とりあえず箇条書き
ややスレた意見もあり

・ネジだったかーーーーーーーー
ネジ六さんが試験機にかけてすごい音したシーンで「あーネジの不正かー」って思った。
あとあの音結構大きいけど演出なのか実際あれくらいなのか…あと防護カバーみたいなの無いけどアレが基準なんですか…?金属片飛びそうだけど…

「(心が)ポッキリ折れやしないかと」
みたいなこと言ってたり、割とキーワードが出てましたね。


八角さんのスーツの色
営業さんなのになんか地味な色スーツだなあと思ってたら…あの人ずっっっっっっと喪服として黒スーツ着てるんだね…

愛娘を不正製品で亡くしたと思ってたら無理やりな営業で…ってなったけど、なぜ八角さんは葬式に行ったんだ…行かなければ親族にドヤされることも無かっただろうに…無理やりな訪問販売っつってたけど、あの老夫婦に他にも色々売ってて、アフターサービス?もしてたのかなあ。単純に売り上げ一部として顧客を見てるんだったら葬式に出るのだろうか…それとも八角さんなりの償いだったのか…どちらにしても八角さんは自分でも言ってたけど不器用なんだろうな。他の管理職たちは同じように何人か追いやってるけど平気な顔して椅子に座ってそうである。


・なんやかんや重役は左遷で済んでる
大企業の系列だから成せる技だけど、行き先があるんだなあんたら…って思った。まあ出世レース生きがいにしてたら子会社に左遷はプライドズタボロだろうけど。年収は下がるけど食うには困らんかもしれんし、損害賠償も社長くらいだったと思うしその後描かれてないからなんともいえないけど。ゼロックスはそのあと経営悪化でどうにかなるのかなあ。なんやかんや守られる先がまだ残ってるんだなあ。
そしてなんやかんや高速鉄道の座席受注成功してるから結構大きいとこだろうし、そこの社員もよほど使い物にならなかったら他社に転職できそうな気もする。

でも認識として違うんだろうなあ。あの会社で成功するのがあの社員たちの目標なんだろうなあ。


・あの会社の風土やばい
重役が通ったら立ち止まって礼だしなんか会議で掛け声かけてるし何あれが体育会系ってやつ…??
うちの会社じゃありえん雰囲気…(だからやっていけてるんだけど)

私としては出世って基本給が上がって責任が増えるという認識以外ないんだよなあ。私は単純に遊ぶ金欲しさに労働をしている。あわよくば製品出せたらいいかなと。お金と仕事内容がトントンであればそれでいいかなあと思っている。

出世街道組は何を思って出世しようとしてるんだろう。
だからこれみてると「みんななんでそんなに出世したいんだろうなあ」って思う。
私が営業じゃないからか…?
それともそういう風土だったからか…?

根本的なところが「くっだらねえなあ」と思ってしまったので、すごくファンタジーに見てしまった。

我々の世代(20代)だと転職ってなんとも思ってない人が多い気がするんですよ。わかんない、大企業勤めだったらまた意識が違うかもしれないけど。でも、会社への帰属意識が低いのは確か。だからといって不正に手を出す人が減るかと言われればそうでもないかもしれないけど、あれだけ必死に会社のために仕事する人が減っていくんじゃないかなあ。

そうそう、八角さんが「イヌだな」って台詞言うんだけど、会社員はイヌだと思うよ。安全な会社員って身分で飼われてるイヌだと思う。

イヌは逆らわない相手には絶対逆らわないし、上下をきっちり理解している。出世レースにいる会社員と似てる。


・ミッチーが椅子投げ飛ばすシーン
よくやっちゃう思考回路なんですけど、あれ何テイク目なんだろう…取り直しのとき大変だろうなって思った。


・吐く
ミッチーそういう役回り大変だったね(役名でいいなさい)
こういうシーン気になってるんですけど、極限状態=嘔吐以外のバリエーションが欲しい。
歯ぎしりとか指先のささくれいじるとか。
でも見た目が地味だな…
吐いた方がわかりやすいか…
答えは出ませんでした!!解散!!


・役者さんが濃い
そして役者さんがた、風格ありすぎてびっくりする…引き算がなくってひたすら足し算…濃い…でも重役ばっか出てくるしあれくらいのオーラ出てていいんじゃないかなあと思う。
役者の格闘技戦、まさにそれだったなあ。
面白かった。


まとめ:内容はむしゃくしゃしたけど役者さん方も個性が光ってて面白かったです

スリル・ミー 福士成河ペアを観て

スリル・ミーを観てきた

成河さんと福士誠治さんのペアの回(東京12/22、大阪ごっちゃ混ぜ)

総評?として、ミュージカルというよりは音楽劇?というかふつうの舞台に近いというか、繊細かつ時折大胆、ハーモニーが美しい。

職人芸な舞台でした。

和菓子職人とかそういう感じ。繊細で美しいですよね。あんな感じです(?)

1人芝居もですけど2人芝居もごまかしがきかないですね…絶妙なバランス…舞台装置も簡素でした。
でもそれが良かったですね〜。
演技が全ての隙間(?)というかなんというかを埋めてくれたので。
演技が際立ちました。それが良かった。

福士彼は終始スンっと孤高で気高い存在で、成河私はその周りをバタバタしてついていく、そんな感じでした。このバランスが好きだった。


それ以外で、
まず言いたいことを言うと、成河さんがめちゃくちゃ上手い。

このめちゃくちゃ上手いと思う理由が言葉にーできなあいーってなってて大変困っている。

よく怖がったり怒ったりする表現で異様にわめき散らしたり叫んだりされると逆に萎える。

感情をぶつけているだけで果たしてそれは表現なのだろうか。
感情爆発させればいいってもんじゃないと思います。

そのとこ考えると多分成河さんは感情の出し入れが簡単にできる人なのかな?(という技術を持っている?)と思う。
ちょうどいい感情をちょうどよく出して観客に投げる。うまい。

あとあの身体から溢れるエネルギーはなんだろうか。
身体の使い方がうまいんだろうなあ。
感情も身体の動かし方も使いこなしてる。

いやー良い役者だなー成河さん。
好きでもあるんだろうけど、今処理できる感情としては良い役者だなーと思ってます。

以下、劇中のネタバレ多量に含む偏った感想のような箇条書き

・はじまりのとこ
やばい黒い塊がなんか客席あたり動いてるぞと思ったら現在の成河私だった。
なんだったんだろうあのやばい塊は。
かろうじて人の形を保っていたように見える。
照明が当たってないからとかそういうわけではない。オーラが黒かった。

あとこのシーンでの歌詞だったか忘れましたが「(熱い?眩しい?)遠い日の記憶」みたいな歌詞あったと思うんですけど、人1人殺めてその言葉は選ばない方が良いのでは…
でも現在から過去までの中で彼と共に色々過ごせた時間はあの時だったかあそうなんだろうけど…本当に犠牲の羊であっただけなのだろなあと。

あと19歳との切り替えやばいっすね。
表情筋の使い方凄すぎだと思う


・バードウォッチング
抜群にオタクのかほりがする…
ターゲット決めたら一心不乱に打ち込みそう(打ち込んでる)感じだ…
そして彼が登場した時の弾けんばかりの笑顔である。
現在の私、不自然な笑顔しかできてなかったと思うんですけど、これは刑務所で過ごしてて表情筋が死んでいったのか、それともあの笑顔は「彼」だけのものだったのか…


・タバコの煙
顔にーーーーー吹きかけるーーーーーーーーー
その衝撃。タバコの煙を…通りすがりざまに吹きかける…??お前は俺の下僕とでも言わんばかりに…


・マッチへの執念
幾度となく他の方も語った受け取れない距離に放り投げられるマッチ箱&それに向かう「私」のなんかすごい感情を持っている様子。

あとこのあたりのシーンで私はなんかもう半ばイジメというかパシリじゃんなんでそんなにこの人についていくんだよ〜とは思っていた。
でも好きなんだよな、そういう感情の前では本人の態度とか関係ないんだろうなあ。
「僕をみて!!」って歌詞あったけど、成河私は物理的に(気持ちとかのってなくても)自分を視界に入れてくれればそれでハッピー!!!!な心持ちになってそう。

好きって言葉を使いましたが、このペアというか成河私…なんだこの感情…「執着」?に近い気がする。
それが彼の愛なんだ(突然のトート閣下)って言われればそうなんだろうけど。

愛とはなんだろうという話になるんですけど私は未だに愛がよく!!わかりません!!!!以上!!


・炎
ガソリンふっかけて わわわって炎に怯える「私」よかったですね。あのガソリンはタンク半分くらい入ってそうな重さな気がする(気がするだけ)

このシーンとか後のシーンでも、2人一緒にくっついてても「彼」が最初にすすすっとハケていってしまいますね。
「抱きしめて欲しい」は現在の「私」なのでは?というつぶやきも見かけまして、たしかにそれっぽい…と思ったり。
ハケかたも総合すると、あの一連の話は「私」の記憶の中の話なのかなあと。
本当はそのあともう少し話とかしたけど記憶に残っていなくて、断片的であったという表現でああなったのかなあ。だから「私」の方からハケるシーンが(確か)無かったのかなあと。


・お泊りしに来た
「ここにいr「ありがとう」
の食い気味なのが良かった。答え出るの想定してた感じ。
そして体操座りのちょこりん感が良い。

契約書のシーンはなんだろう…思い出せない(既に)
福士さん脚長いなーと思ってた

あとーあと、「彼」の弟くん、「彼」顔似てるんですかね??あと「私」は弟くんと仲良いんですかね??そのあたりふんわり気になってる。


・スリル・ミー
あの舞台装置、私バトルフィールドって呼んでるんですけど(勝手に)あそこで2人一緒に上がる時って対等?になってるときが多かったような…

四つん這いで迫ったのこのシーンでしたよね…?
好きとかそういうかんじょうの次元なのか?と考える素材がここにもあってですね。
いやだって純粋な感情で相手に四つん這いで迫ります??迫らないでしょ。だからなんか…もうちょっと色々入り乱れた感情なのかなって。
怒ってるとかそういうのでもなく、ただ「執着」「必死」な感情だったような記憶。すごいなあ。

あと体の関係にもつれ込むとき、「私」のサスペンダーの脱ぎ方がレスリングに上がる時に潜るロープ(?)みたいに脱ぐのが印象的だった…
今から戦うの…?まあ戦いか…。

行為後の「私」の喋り方が「私」としてのやや素っぽくてよかった。


略!!

・世の中騒ぎ出す
客席になだれ込んで来る。
人を殺めたらあんなように動揺するんだろうなあとなんとなく納得した。
そして隙間に挟まる「私」その表現方法は思いつかなかった(褒めてる)

息切れ…
電話のシーンのごちゃごちゃして新聞丸めて2人ともシンクロしてぽーいっと投げるの良かった…


・99年
ネタあかしのシーン。待ってましたと私の感情のボルテージが一気に上がった。
「彼」は「私」のこと絶対裏切らないってたかをくくっていたし、「私」のきょどっとした感じからもその関係性がなんとなく見えていたように思えたけども!!!残念でした全て計算でした!!

はてさてどこからがスタートだったのか。
メガネ落とした時は確定だろうし
バードウォッチングからでも違和感はない…
99年一緒にいられる計画…

これが彼の愛なのか…?

福士さん成河さんペアのPVでは柿澤さん松下さんペアのように「愛」という言葉が出ませんでしたね(そしてなんか成河さんが好戦的な表情が多かった印象)こっちのペアはサスペンス風味だったのかなと。

マウント合戦だったのかな…
服従させたものが勝つゲーム…?

これもこれで面白い。

そしてー99年のハモリが芸術的ーーーーー
いいですね、あのハモリ。素晴らしいですね。


すっごい尻すぼみ的な感想になってしまいましたが、良いもの観ました。

宝塚版 ポーの一族 感想

千秋楽も終わったことですし、思いの丈をぶちまけてみたいなと思って書き連ねてみました。

宝塚大劇場で1回、千秋楽のライビュの計2回、円盤未視聴のため、記憶違い等あるかもしれませんが申し訳ありません。

以下、ネタバレあり




前代未聞(個人的に)のチケ難だったポーの一族
私個人の感想として
「いやこれ今後の宝塚界飛び出して演劇界の伝説になるんじゃ??」
って思った作品(ちょっと言い過ぎかもしれない)

この理由として、
萩尾望都作品を舞台化して、なおかつ少年なのにある種達観した独特の雰囲気を持つエドガーや、その他人物たちを美しく存在させた」
だと思う

この感想は「原作ありきの舞台」である前提。
なので、脚本構成がすごい!とかそういうわけではない(漫画からよくここまで構成したなとは思ったけど)
あくまで原作をいかに料理したかという目線。

大まかな理由の根本が
萩尾望都×小池修一郎×明日海りお(×花組生)
のこの組み合わせだと思いました。

めちゃくそ個人の見解なので
「お前はそう思うだろうけどあれはどうなんだ」
もあると思うんですけどそれはそういうことにしといてください。

個人的な感想を箇条書き
・なんやかんや私は小池修一郎演出が好き
・舞台転換がアトラクションかよ(進行がえぐい)
・ゴシック調良いし一族の振り付け不思議カッコ良い
・「ふふんっ」って感じの顔のエドガーもとい明日海りお最強


まず、「なんやかんや私は小池修一郎演出が好き」

それお前の好みなだけやんけーーーー!!(心の声)
そうだYO!!!!!!!

オリジナル作品は難ありと聞く通称イケコ先生
原作あると強いらしいイケコ先生

ちなみに私、宝塚はポーとるろうに剣心の2作しか観てません。
るろ剣は色々物議出てるらしいですが…
個人的には楽しめましたよ。「宝塚版 るろ剣」として。

そして私のるろ剣の知識は
「剣心と薫がいてあとなんか仲間いる」くらいだったので、だいもんの役が出てきても「へーそうなんだー」って観てたし、「あれ?なんか包帯ぐるぐるの人でないな?」くらいでした。
感想としては「やたらキャラの立ってる時代物」って感じ。殺陣とかもかっこよかったです。

そう、そして演出が小池修一郎

今のところ、私の中で宝塚=小池修一郎なんです…
(※ポーの後に天は赤い河のほとりを見たのでこの限りではないです)

あとミュージカルも割と観るんですが、好きな作品と(いうか曲)

エリザベート
モーツァルト

小池修一郎じゃねぇか!!
(シルヴェスター・リーヴァイさんもいるわ!!)

デーン!!ドーン!!バーン!!!!
って感じの演出が好きなんですよ(擬音ばっかですいません)
盆が周りせりは上がりせりで退場とか
舞台進行さん泣かせなのが大好きです。

そんな迫力の舞台をまわして成立させてるのが凄いなと。

あとこれは演出さんのおかげなのかわかんないんですけど、エドガーがアランにエナジー吸うとこ(2回目)
影トートならぬ影エドガー出てくるんですけど、あの!!影エドガーの背中にアラン君が乗ってエドガーくんが迫るところの構図が
「宗教画かな?」
ってくらい美しかったです。
ただ、兵庫での公演はアランくん80度くらい腰曲がってたんですけど、千秋楽は20度くらいでちょっと残念でした…

あとこのシーン、ネットニュースくらいしか画像無くて私はとても悲しいです。


あと、あと「ギムナジウム
「おいでよひとりではさびしすぎる」
だけで終わったか??と思いきや!!!!!!!
ギムナジウム!!!!!!!!!!!!!!!
(小鳥の巣もやってください!!!!!!)
(子鳥の巣は本当男ばっかだから難しいんでしょうけど…文化祭の時のお姉さんがやってくるとかそれぐらいしか女性出ませんしね…)
まあ原作通りなんですけどね。
あの少しの時間のためだけに制服作らせるってどんだけ…権力か…

長い時を過ごすエドガーとアランを見せてくれました…やったぜありがとう先生…


次、「舞台転換がアトラクションかよ」
上のと似てますけども。
舞台転換、めちゃくちゃ多いですよポーは。
めまぐるしい。
幕で仕切ったり色々やってなんとかしてるけど、あれはめちゃめちゃ多い。でも瞬時に人出させたりとか、無駄な移動時間はほぼゼロにしてるから(主要人物の早着替えもえっぐいなーと思いながら観てたけど)
色々間に合ってないのかそういう工夫なのか、普通に設置してると思ってたのが釣り物だったり。
なんかの柱が釣り物でびっくりしたし、
診療所かなんかの装置が実はせり上がったやつ状態で転換で収納されていったり。

「宝塚のバトン(釣りものを釣るやつ)の強度と装置の強度どんだけーーーーーーーーーー!!!!!!」
って思った人いない???????
割と本気でバトンの強度が気になってますよ私は。

ただライビュだと舞台転換わかりずらいですね…多分円盤でもわからないと思います…あんなにえげつない転換してるのに…ほんと…まじでえげつないから…。


次、「ゴシック調良いし一族の振り付け不思議カッコ良い」
ポーの一族〜の歌とか、それの手首かっくんってなったりイナバウアーっぽいフリとか。
群舞大好きマンなのでそのあたりも良かったです。
みんなちょっとバラバラのフリするんですよ。それがね、好きです。機械的な動きにときめきを覚えるらしいです。

あと「愛のない世界をー」って歌ってるとこの盛り上がりとかテンション上がります。
テンション上がりすぎて記憶が定着してません。すいません。
でもポーの一族のとこの歌は良いぞ…!

エリザベートのプロローグの「だーれーもーしーらーなーいー」ってとこの歌のフリ好きなのでそういうやつです。

あと、ラストのギムナジウムシーンのポップ調になったのも良い…涙腺緩みかけました。
悲しい曲調で泣かされるのは悔しいんですけど、ポップ調でクるとは思いませんでした。
馬鹿騒ぎしてる中静かに佇むエドガーとアラン…


次、「「ふふんっ」って感じの顔のエドガーもとい明日海りお最強」
この一言なんですけどね…ギムナジウムのとこの表情も良き…。

ギムナジウムの…アランをせり上がりのとこにひょいって登らせてあげるシーン!!!!あれ!!!!!!!!美!!!!!!!(突然のテンション爆上げ)

あとエドガーとアラン共にギムナジウムだと作画変わってませんか??なにあれ???なんであんな周りと違う雰囲気なの??作画違うよ??

えーとちょっと本筋戻ります。
少年だけども長く時を生きているそのなんか難しい役…
暴論、少年って元気に声高めにやればセオリーっぽいというかハズレ少ない気がします。
腕振り回して、落ち着き無くして、表情筋過労死するんじゃないかってくらいの。

でもエドガーってそうじゃない。
劇中は割とヴァンパネラ前のもあったんですけど、後半はどこか達観した少年(仮)
セオリー通じないんですよ。めっちゃむずい(素人考えですけど)
でもそこを成立させた明日海さんすげえな〜と思いました。

あと、他の方も書かれてたけど、萩尾望都、キャラの退場時に「バァイ」って言わせるんですよ。

「バァイ」ですよ。
難易度高くないですか??
日常生活思い出してくださいよ、別れ際に言われたら「なんだこいつ」ってなるじゃないですか。

でもポーはならなかったんですよ私。
もうワールドが萩尾望都になってたからではと思います(すごく言い方が抽象的)
アランくん言ってたのでもうSo Goodって感じです。

ご本人も化粧頑張ります。とおっしゃっていたし、ビジュアル面もとても工夫してらっしゃったんだろうなーって。
でもいくらビジュアル面頑張っても、演技がアレだったらただのコスプレ大会なんですよ、むしろ喋らずにそこらへんに佇んで写真撮影会の方がまだ良いわ!!ってなる。

しかし!!!!ならなかった!!!!!

ならなかったんですよそんな悲劇には。
「写真も良いけど動いてる方がより本人」でした。
凄いっすよこれ。
挙動ってすごく難しい。
目線や腕の角度、可動域、歩き方振り向き方…諸々
全て完成してこそ成り立つんですよ…やばいですよ…


と、大まかに書かせていただきました。
まあね、ユーシスとオズワルドが奥でちょろっとしか出なかったのとか、舞台装置良いって言いつつ、でもちょっと舞台転換多すぎる気がするとか、萩尾望都ガチ勢にも安心して観ていただけるかは解釈の違いによっては戦争なんじゃないかなと思ってるとか色々あるんですけど(会見で小池先生は「私が演出するんだから私の解釈をみろ!!!!(意訳)」的なこと言ってらしたのでまあそういうことなんでしょうけど)

まとめ:
「舞台装置も曲も豪華だし、何よりこの世のものとは思えないほど美しいものが観れるぞ!!!」
というので大成功じゃなかったかなと思います。


あ、あとこれだけ「と、飛んだーーーーー!!」
後にも先にも男だけで飛ぶの無いですよ多分…逆にこの作品以外男同士で飛ぶのは謎ですね。
ベルばらも飛ぶらしいんですが、オスカルとアンドレは…男女の枠だと…思います。


以下、適当に語りたいだけのなんかよくわからないやつです。

漫画を舞台化するときの難関は「2次元をいかに3次元に落とし込むか」だと思います。
まず人物の骨格とか風景とか、いかにそういうのを「それっぽく誤魔化すか」が重要なわけです。
だって2次元って自由じゃないですか。
想像数だけ無限なんですよ。
ただし舞台化すると、

・人がやる(関節など可動域の限界)
・舞台装置等の予算
・装置の作り
・そのそも何十mの幅と奥行きでその世界を表現しなければならない

制約ばっかです。どMかよってかんじですね。
特に1番ネックなのが

「場面転換」

これ、やりようによっては一気に興ざめするし、テンポ悪くなるし良いことほとんどない。
あんま無い方が好ましいとも聞く。
漫画だったらいっくらでも場面転換できるんですよ、一方その頃…とか余裕なんですよ。
ただ舞台だと前と後ろ高くして分けて演じるとか、上下サスで振ってやるとかしないといけない(舞台装置も考えないといけない)

めちゃくちゃ難しい。

今回は超高速スピードの転換やら盆やらフル活用でどうにかなってたと思います。


あと、割と贔屓目に観てるんですけど、柚香光さん、舞台稽古写真見たけどアランまんますぎません????いやアランの髪型割と実現しやすいから恵まれてるのもあるんですけど…

なにあれ(驚愕)

いやージェンヌってたまに金髪が地毛なんじゃないかってくらい似合う人がいて凄いですね、骨格の勝利です。なんなら地毛でも良かったんじゃないかな…

あととても余談ですが、いつか古川雄大と柚香光が兄妹役で舞台出てくれたら私は這ってでも観に行きます。あの2人顔の主張力似てる気がする。

あと、これに限らない素朴な疑問なんですけど、なぜ宝塚は主役や2番手さんに常時ピンスポ当ててるんですか…?
いやその方が主張できるとか単純にわかりやすいとか色々あると思うしそういうルールならそういうことなんだろうと思うんですけど。

あとあんだけピンスポ酷使してるから、田舎の会館とは違って自動追尾機能とかついてんだろうなーと勝手に思ってたんですけど、あれまだ(?)手動なんですね?????なんで?????
照明さん生きて…

あとトップさんのピンが1番明るいというか輪郭しっかりしてるんですね…(天河で思った)

と、こんな感じです。
まとまりない文章でした…。