ゆうくれない

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ミュージカル マリーアントワネット感想

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ミュージカル マリーアントワネット観てきました。

キャストはとりあえず花總さんと田代さんで、オルレアンはどっちにしようかな迷うなーと思いつつまだ生で小野田さんを観ていないので小野田さんに。

 

リーヴァイさんの曲はやっぱり良いですね。

あと八百屋舞台、角度がエゲツない。

 

あの伝説の女優、花總まりをいつか観たいと思っていてやっと観れました。エリザベートで取ってたんですがコロナで見事に飛びまして。

 

花總さん、まずとても貴族。(万里生さんも貴族)

佇まい立ち居振る舞いがとても優雅〜

あと貴族というか王族の選ばれた立場にいる人間の、生まれながらに有しているのかと思うほどのちらっと見える傲慢さ。

自分たちの立場が決して揺るがないと信じ切っているあの自信。

ただ花總さんは傲慢さや自信が嫌味ったらしくなく、あくまで可憐なんですよ。笑い方かわいいし。

その塩梅が素晴らしい。

 

あとドレスを選ぶときの「これがいい〜!!」があまりにも無邪気な少女すぎてびっくりしました。

 

革命の波に逃れ、どんどん立場が危うくなっていく彼女たちですが、時折発せられる

「王族に酷いことはできません」

のようなセリフがあったんですが、これが絶対的な(後半は虚勢かもしれないですが)王族の自信、歴史が培ってきた事実でそれを信じ切っているんだよなあ。

私たちはフランス革命はもう歴史の教科書で既に知っていて、その後の流れも把握済みなので、このセリフはあの時代を信じて生きてきたマリーの哀れさも感じしまいます。

まあフェルセンあんだけ忠告してるのに知らん顔してケーキとか差し出してるからちゃんと聞いて!!とは思うんですけど。

でも今まで革命なんて起きなかったからね…貴方たちが革命の犠牲になった人たちなんですよ…。

 

そして後半どんどんやつれていく花總マリー。

前半あんなに艶々してたのに後半ほんとに一気にやつれて老けたように見える。すごい。

 

 

そしてあの時代のミュージカル見るとギロチンの開発経緯が分かります。覚えました。

処刑の仕方が男性(貴族や地位がある人)なのに絞首刑だと「そっかーまだギロチン開発されてないもんなー」と思ってしまう。

 

リーヴァイさんの曲すきなんですけどね、特一幕終わりの「運命の歯車」のメロディーがとてもよい重厚感。

曲が大道の正統派な感じで判決がおかしい裁判の結果を信じる民衆がこの道が正義と思ってる…って絶望感もあって良いです。

史実的にはそっちの方向に進んでいくから運命はこっちなんだろうけど、正解か否かって聞かれると疑問ですね。

 

 

そしてもう1人の貴族、田代万里生さん。

後ろで結んでる髪型が似合う万里生さん。

マリーと浮気してるのに観てるこっちの後ろめたさがZERO

万里生さん声質が爽やか系なので余計爽やかな風が吹くんだろうか。

なにあの清廉潔白な恋愛してますオーラ(※不倫)

田代さんと花總さんが同じ画面にいるともう貴族オーラがすごい。なにあの生まれながらにして貴族の方々。

カテコでも万里生さんが花總さんをエスコートして舞台袖近くで2人が客席に向かって手を振るんですけど、皇族のパレードのお手振りのよう…神々しい…

(片や小野田さんとソニンさんも上手から退場だったんですが、若者ズのイチャイチャ感があってそれもそれで良きでした)

 

やっほい小野田オルレアン当たり役だよ小野田さん

たしか昔リーヴァイコンクールでフェルセンの歌歌ってていつかフェルセンで観たいなーと思ってたんですが、彼はオルレアンでしたね。

綺麗な貴族よりは汚れ役の方が映えそう。

万里生さんは爽やかな声質、高音どんとこい!な感じですが、小野田さんは低音もそこそこいける、低めなとこで支えつつ高音もスパーンと出す気持ちよさがあります。王になるみたいな曲のスパーーンと出る声気持ちよかったです。

 

運命の歯車で上山エベールと階段降りてくるときのギッチリ感と2人とも肩幅あってギッチリ感が凄かったです。あれは勝てない。

 

あと後半に出てくるロベスピエールたちちゃんとした紹介タイムが無かったんですけど、分かって良かった。ありがとう。ひかりふる路、1789…

 

そしてラストの歌詞「過去に学べるか」のようなものがありましたが。

ミュージカルパレードを思い出しましたねーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(この伸ばし棒に感情の行間があります)

財政破綻ルイ16世たちのせいだったのか(前々からどうしようもなかったと有識者から聞きまして)

「責任をとれ」というセリフも結構気になっていて、過去の王族の責任を現行の国王が背負う必要があったのかとか…ガッタガタの国いきなり任されたらたまったもんじゃないですし…

ただ国民怒りの矛先を向けるのは国王夫妻しかいなかったんだろうなあ。

一応裁判もしたけど、共和国になったりしたけど、

あの2人の処刑は果たしてあれで良かったのか。

 

マリーアントワネットとルイ16世、改めて彼彼女らの存在とあの歴史について考えないといけないなあと。

(あと単純に下地の更新というか。ルイ16世が「ルイ・カペー」って呼ばれてて、なんか…あったな…カペー朝とか…ってなったり。世界史読み直さないと)

 

いつかぶっ通しで、マリーアントワネット、1789、スカーレットピンパーネル、ひかりふる路、レミゼ上映会したいですねえ…

 

 

あと単なる個人的な感想ですけど、演じるならオルレアンかマルグリットが楽しそう。マリーとかフェルセンは綺麗すぎて難しそうです。