ゆうくれない

何かを観た感想だったり諸々書き連ねた何か

影を売った男

f:id:yuzumikansudati:20200113220618j:image

1/11ソワレ 影を売った男(그림자를판사나이)

※ネタバレ含む

良い曲、良いアンサンブル、役者、あらゆるものでぶち込んでくる凄くハイカロリーな作品。

でも最後はスッキリ消化されてる。

 

テトリス式に降りてくる迷路、シンプルな舞台装置でありながら場面転換が大胆で映像を綺麗に使っている。

 

しかもこの迷路、分割してあるので奥から手前に時間差で下ろしてきてそれもそれで見応えあるし、所々人を隠せるので、舞台上に人がいる状態で迷路にしたり、逆に迷路状態から上に上げて人物を突然出現させたりできるめっっっちゃ良い舞台装置。見た目も利便性(?)も良い。最強。

 

歌詞のほとんどは分からなかったので(韓国語がまだ数単語しかわからないので…)考察もなかなか難しいので感覚的に「良かった」としか言えないのがとても悔しい…

 

映像、できれば生でぜひ見て欲しい。

https://youtu.be/k2yw-nsUVPQ

https://youtu.be/jQHNPMdwPFE

 

役名だとグレイマンなんですけど、ネタバレまんまで悪魔って書いてます。

曲も舞台装置も良いんだけど、まあ何より悪魔が主人公の唯一の心の拠り所である使用人のベンデルに化けてる設定ですよ。

一気に地獄度が増す仕様にしてる製作陣にスタンディングオベーション

 

そしてベンデルの時は悪魔の灰色スーツの上に羽織りものするだけなので観客に隠す気が一切無い。

早着替えする必要が無くなるし何より観客に分かりやすい。めっちゃ合理的。

そして悪魔とベンデルの兼ね役という美味しい役どころだなあとも思いつつ。

私の観た回は悪魔/ベンデルがヒョンジンさんだったので、他の方の感想からみるとベンデルの年齢が1番高いっぽく。他の人のベンデルがどんな感じか気になるなあ。

 

悪魔のままなんだけどペーターが錯乱してて気がつけてない(と思ったけどちょっと違うのか?わかんないけど)シーンもペーターの錯乱具合がよく現れていました。

 

あと全体的に衣装がヒラヒラしているものが多いのでダンスが映える映える。

お気に入り衣装はリナの帽子被ってる時の衣装。めちゃかわ。

あと悪魔のグレースーツ。スーツっぽい形だけど、裾が別れててヒラヒラする。とても良いヒラヒラである(良いヒラヒラとは)

あと上がってた動画見てみたら中に着てる服ノースリーブになってるんですねwwwwいやびっくりした。長袖じゃないんだ。

ペーターは中のピンクシャツも長袖なのに…(冬公演だから長袖でも良さそうなのにと思った)

ベンデルもするから(羽織りものもあるから)それでノースリーブなのかな。あとは動きも多かったり、そもそも上のスーツの生地が分厚いのかな…などと考えてました。

 

いや〜豪華な装置もいいけど、やっぱり舞台って人がつくってるんだなあと感じるものでした。

様々な心情の移り変わりを映像でも投影するけど、影の人たちなどで表現している。

生身の人間がすることで、無機質なようで無機質じゃないこの感じ…。

人の動きで奥行きを作って、人の動きで空間を動かす。そのアイデアすごい。

人で舞台を立体的にできる。すごい。

 

あとこの演出家、人の視覚情報に感情を上乗せした風景を描くのが上手い。

例えば悪魔が魂を明け渡す証書?にサインを求めるシーン。

あそこは現実だと悪魔1人だと勝手に思ってるんですが、ペーターから見たイメージだと、あの証書は実物よりも圧迫感があり(大きい)

自分を取り囲んでサインを強請って周りをうろつかれ視界をそれで覆われるほど圧を感じてるんだと。

 

あとは個人的に幾何学的な動きが好きなので、目隠しをつけた影たちが時計の秒針のような音に合わせて手を動かす振りが好きで。

 

超個人的な感想ですが、プロローグ曲「날 부르네(僕を呼ぶ?)」後ろの映像がめっちゃ荒れた海で、波しぶき凄くたってるので「東宝…って出てきそう」って思いながら見てました。それだけです。

あそこの照明、まず後ろからあてて、少し経ってから上、最後に前からと順番にした照明が増えていって明るくしていったの面白いし「これは照明期待できる…!」とワクワクしながら観れました!照明全部よかった!なんというかライブっぽいやり方だったけど(ライブ行ったことないけど)

 

 

各キャラについて

ジフペーターが大型犬で可愛くて。

ゴッドブレスユーの曲の時の「?」の顔可愛かった…はしゃいでるときの守りたいこの笑顔感すごかったです。

あまりにも彼が人畜無害なのにどんどん追いやられていく姿がもー泣けてくる。

黒のフード被って人々の視線から逃げようとするけど無理だよジフペーター…186cmもあるしガタイ良いから街中めっちゃ目立つよ…

あとペーターの持ってる傘だけ影になる映像よかった〜!

 

ラストの裸足で出てくるシーン、全ての重荷が取り払われて、朝日が昇るような笑顔だった。満面のってのよりはスッキリした顔だったなあ。

関係ないけど馬車の装置、ジフペーターには小さいと思う…

 

枠でいうと新人らしいチャンジフさん。うそやん。韓国の新人のポテンシャルに恐れ慄く。ある程度できるようにならないと板の上に立たせてもらえないんだなあ。

地声は落ち着いた低めの声っぽいんだけど、歌うと割と高くなる。地の低さで歌声を支える感じ歌い方をする。

 


そしてグレイマン(悪魔)のヒョンギョンさんの出立からの異様さ…手のウネウネ…と姿勢が人間と異質感が凄くて…オーラでわかる異様さって凄い。

ヒョンギュンさんのペーターは悪魔がやってるっぽいちょっと胡散臭い?感じでした。他の人のだともうちょっと幼い?みたいで気になるなあ。

セリフが全然わからなかったんですけど雰囲気で「おっ今悪魔ってネタバラシしたとこか?」とかちょっとわかったような気がしました。

悪魔やってるときは楽しそうでした。

あと3m超えくらいの装置上あたりでちょこちょこ演技しててそこも見どころだった。あの舞台の高さエグい。

ある程度の高さなら太くいけるぜ!なんなら得意な音域はぶっとく歌えるぜ!!な力強い歌声ヒョンギュンさん。

 

ペーターもグレイマンも歌う曲歌う曲サビしか無いようなめっちゃ盛り上がるのばっかだし、そして難曲ばっかなんですけど見事歌いこなしていました…喉強いなあ…。

 

 

あとペーターの影の方

しなやかかつ大胆なダンス(?)ですっごく綺麗だった〜。ペーターの影を見てグレイマンが手に入れたい欲求(?)が出るシーンのダンス(もはや綺麗すぎて舞)

説得力が凄い。ありすぎる。とても魅力的な影。どうにかして欲しいと思える動きでした。

 

わーーーーほとんど韓国語分からなかったので表情とか偏った視点でしか考えられないもがくやしいぐらい良い作品でした。

私たちは何も知らない

兵庫県立芸術文化センター

 

二兎社、永井愛が作演出。

永井愛は「ら抜きの殺意」の舞台映像を大学の講義で少し観てなんとなく興味があって行くことになった。

 

さらっと考えたこと書いてます。

内容としては青踏社の人たちを中心に女性権利について話し合ったりそうじゃなかったり普通に恋愛の話になったり…

そしてなんやかんや「今」の現状を突きつけてくる。

 

親だけで結婚が決められそれが嫌で東京に出てきたり、結婚せず子供を産んだり。

今ではそんなこと起きないよってことから今でも解決してない問題だなというのもある。

 

役者も脚本も申し分ない、質の高い舞台だったなというのが大まかな感想。

 

ただ、個人的な考えだけで書くと、

史実なんだからしょうがなさそうだけど、登場人物みんな「男性の恋人をつくる」「子供を産む」(出産は人によってあったりなかったりなのでなんとも言えない)

に囚われすぎ。

 

もう「女性」とか「男性」とかの区別は、個人を表す上で不必要なものになってほしい。

と、個人的に思っているので、

なんか権利権利言ってるけど、あくまで「女性として」生きる権利であって「個人」として生きる権利の話ではないんだなーと

 

確かに、女性の権利を獲得してから個人としての権利なんだろうけど、そこも含めての問題提起だったんだろうか?

 

結婚出産も望んでない人の権利はどこにあるんだろうか?

 

「女性だから手芸が得意」とか「男性だから機械操作が得意」じゃなくて

「Aさんは手芸が得意なんだね」とあくまで個人の能力を認める世界になってほしいなあ

(なりつつあるけど)

 

おおよその権利を手に入れてから、それをあえてしない権利を持つ時代が到達するんだろうか。

 

来るといいなあ。

突如韓国ミュージカルにハマった

きっかけは些細なことで、2018年に観たスリルミーが忘れられず、韓国ならやってるらしい?ちょっと前まで毎年やってた??まじで???

と韓国スリルミ動画を漁った。

 

みんな歌がうめえ。

 

韓国語は一切分からないけど日本版の歌詞わかってるしメロディーが一緒だしと色々観てたら、金髪の「彼」役の정동화さんに目を奪われる。

なにあの目と眉の間の距離黄金比…そして「私」に対してニッコニコの「彼」に衝撃がはしり(成福ペアしか観たことがないので愛想0の彼しか知らなかった)

「キャストによって解釈変わるって聞いたけどいや変わりすぎやんけ!!」と思いつつも沼る。

 

2019韓国スリルミーのキャスト動画等が投下される。

個人的に福士彼で女王様系彼を観たので、もうちょっと「私」を利用しようとする感情が見透く彼見たいな…と色々な動画観て노윤さん良さそう…というかあの渋い声良い…とはまる。

ていうか今回のキャスティングで最年少なんだね노윤さん…デビューして2年しか経ってないんだね…全然そうは見えないよ…なにその貫禄…

と思いつつ、インタビュー動画で先輩を前にたじろぐ姿にちょっと可愛いな…と思ってしまったりしている。

年齢に似合わない声と貫禄を持ちつつも、若さからくる危うげさがめちゃくちゃ良い〜!!!

多分30歳くらいになったら色々追いついてくるんだろうけど、でも20代の若さと少しの不安定さも魅力なんだろうなって思うので推したい所存。

2019スリルミー映像

https://youtu.be/IFY4JeOfw4g

 

あとインフルのためか上記映像に惜しくも出演ならずの「私」役の양지원さん(なんらかの形で映像を残して欲しい)

スーツ着てるインタビュー動画だと大人の男性だなー(ちょっとお茶目だな)と思ってたけど、他のインタビュー動画でめっっっっっちゃ親しげな親戚のお兄さんだーーーーーってなった。スリルミ共演者からもそんなこと言われてたし。

こんな親しげなお兄さんが「私」やるのか…まじでか気になる…

別記するけど、「影を売った男」のPV見てると、양지원さん陰を背負うのうまそう…なんだろう伏し目が上手い(?)なんかほっといたら死にそうな感じがすごい出てた…ご本人超フレンドリーお兄さんなのに(ギャップ)

 

김현진さんも腹黒っぽい感じでいいなー推せる!!歌もいいけど細かい演技が上手くないかこの人…と新生スリルミに期待。

書いてるとキリがないのでこのあたりで。

 

 

そしてなんかよくわかんないタイミングで

그림자를판사나이(影を売った男)のPVを見つける

ストーリーと内容は既に観た方のブログ等を読む。

 

いやめっっっっちゃ好みな気がする。

私は私の勘を信じる!!!!!!!

 

まあまずグレイマンの衣装が良いですよね。

ああいうスーツでヒラヒラする感じすごく好き。

あと主人公の下人?と兼ね役(化てる設定らしい)という鬼畜仕様。唯一の主人公の心の支えが偽物ってなんという地獄…(そういうの好き)

 

なによりも歌がカッコいい舞台の雰囲気が独特でかっこいい…ゲームの戦闘曲みたいなのが好きなんだけどいやめっちゃテンポ良くてかっこいい(語彙力)

 

そしてそれを歌いこなせる役者陣!!!!

 

舞台がシュールと聞くけど、大丈夫!!

高校時代は安部公房、大学時代は寺山修司別役実にハマった私なのでシュールいける!!!たぶん!!!!!!

 

PV

https://youtu.be/k2yw-nsUVPQ

 

 

あとはまだ生で観れてないんですけど전동석さん。推し(早い)。

オフの眼鏡&前髪下ろしと舞台の姿とギャップがありすぎて「誰???????」となるもその美しいバリトンボイスにやられる。

クリスマス動画で1人めっちゃプレゼント箱の小道具を振る。いや振りすぎよそれ(かわいい)

そんなSo  cuteなのに歌は1番低いパートなんですね推せる。

 

フランケンシュタイン」の「ただ一つの未来」ビクターのあまりの俺様さと歌の途中途中のラスボスすぎる嘲笑い声にやられる。

あとは「ジキルとハイド」のハイドの方がハマってない????「エリザベート 」のトートもやったの?????と、本人のピュア&緩さと関係なしにちょっと人の枠から外れた役柄の方がハマってる感じがとても推せる。

 

ジキハイ

https://youtu.be/uATNNO5e53Y

 

フランケンシュタイン

https://youtu.be/BRkyxAEHBHI

 

 

そんなこんなで年末かけこみで推し俳優と推せる舞台が増えました。めでたい!!!!

とりあえず追えるとこは追ってみようと思います。

 

星組 ロックオペラモーツァルト

梅田芸術劇場メインホール にて

 

6年くらい待ったよロックオペラモーツァルト

2013年に日本版が公演され、あっきーさんと山本耕史さんがモーツァルトサリエリ交互にやっていた記憶(覚えててえらい)

地方の大学生だったこともあり見送りましたが、今は社会人!!土日のチケットは取れなかったが平日は取れた!!有給!!という手段で観に行きました。

 

結果:あまりの出来栄えの良さに有給も喜んでいることでしょう

 

群舞の難易度が爆上がりすぎてびっくりした(ショーの礼真琴が主で踊る場面並の難易度になっていた)

ただ礼真琴はビッカビカに輝いていたが、後ろのオーディエンス〜!!ついていってるかーい?????って感じだった。

 

新生スターの礼真琴と盤石な凪七瑠海の組み合わせが安定感激ヤバでした…

凪七瑠海のサリエルthe堅物で良かった…

礼真琴の声がかっこいいですありがとうございます…

 

 

色々書こうと下書きに残してたんですけど書き損ねたままだったので供養がてら…

 

組曲虐殺

いつものように衝撃の赴くまま書いてるのでまとまりは無いです。

 

梅田芸術劇場 シアタードラマシティにて

 

「イーハトーボの劇列車」ぶりの井上ひさし作品。

井上ひさしの作風は「昭和の日本」の懐かしさがある(私は平成生まれではあるが)

人々の繋がりがまだ強く、閉塞感はあるものの希望を持ち続けていた時代である。

「人情」、「繋がり」、「希望」そのあたりがキーワードな気がする。

 

過去のものになってしまった「昭和の日本」、今の、未来私たちや顔の知らない誰かにとって過去であることは事実であるが、時代を振り返った後に、たしかに存在していたんだと感じることができる。

過去であってもそこには人間の笑い悲しみ等々自然な感情がある。

それは井上ひさしの力でもあり、演出の栗山民也の力でもありそうである。

 

今回の舞台装置はほぼ平面ではあるが、中央と角に少し段差がある。

栗山民也は僅かな段差でもそこに意味を持たせるのが得意なのではないか?と終盤の警官と多喜二の姉らとの会話のシーン。

警官は姉らとは目線が一段下がった場所にいる。現実では平地であろうとこだがそこは演劇的なとこで、警官が意を決して事実を伝える場面で姉らの目線と同じ高さにやってきてから話をする。

その感情の同等、多喜二への想いは同じであるということなのではないだろうか(あくまでそう思っただけなんですけど)

 

とまあなんかそんな感じで栗山演出みたいな書いてみたんですけどめちゃくちゃたくさん観てるわけでもないのでなんとも言えないんですけどね!なんとなーく栗山文法がみえたようなそうでないような…と。

 

 

はーい以下井上芳雄さんのこと書きます

 

芳雄さん、生で観たのはアルカディアと今年のエリザベート くらいで、テレビでバラエティとかグリブラで拝見。

貴族とかとりあえず日本人以外が多いし、なにより井上芳雄オーラがめちゃくちゃ分かる。

そんな印象だったので、小林多喜二も芳雄ナイズされてるのかと思ってたんですけど、全然そんなことなかったですね。

 

冒頭の高校時代の多喜二、あの男の人だれ…?ってなったくらい芳雄さんオーラが無い…(あのオーラ消せるんだなという気づき)

 

ただ警察居候させてるときはイメージの芳雄さんっぽかったです。なんだろうあのシーンが唯一?くらいに生き生きしてるシーンだからだろうか。

 

あとあのお方180cmくらいあると思うんですけど、多喜二をしてるときは日本人の平均身長くらいのちまっと感。オーラを消せる井上芳雄

昭和の時代を生きた男の井上芳雄

物足りないなーではなく、堅実なやくづくりだったのではないでしょうか。

影のある役良いって聞いてたんですけどその通りでした。

 

多喜二の最期、近くにあった棒を手に取り、ホリを白くして影のようになって去っていく多喜二…あのシーンの情景めちゃ綺麗かっこよかった…

 

 

あと別件ですけど独房のシーンのときに舞台機構が完全にスリルミーのあれでしたね…あれ好きなのかな…

 

 

 

ストーリーオブマイライフ -田代さんと平方さん-

新歌舞伎座 マチソワでストーリーオブマイライフ を観てきました。

Wキャストだったり、後任で同じ役やってたりでちょこちょこ名前を見る2人がどういう演技するんだろうなーと思って観てきました!今回は役者さん中心に書いてみます。

 

2人芝居で役替わりってなかなか本人たちの体力的な意味でも酷なことするなあと思いつつもそれは楽しんでおかねばと見比べてみたのでした…。結構違う役を短時間で見比べれるのお楽しみアソートってかんじでいいですね(なにそれ)

 

とりあえず役は替わっても、田代さんがクラシックな歌い方、平方さんがポップスめな歌い方は変わらず。

 

あと単純に役者2人で100分場を持たせられるのってすごいね…

 

まず田代さん。歌がうまい(うたがうまい)アルヴィンの歌って案外テクニックいるんだなと気がついたり…。

何の歌だったか忘れたけどアルのソロ曲で結構音程が一緒のまま伸ばすだけのとこが多かったんですけどそこは田代さんビブラートに表情がある…。暇しない歌いこなしでした。

歌い始めると、あっこの人歌の人なんだなとわかる。

田代さんは2019年のエリザベート で初観劇でした。グリブラとか他の舞台のPVとかは観てました。

目がきゅるっきゅるしてて笑い声が初夏の風のような爽やかさ&弾けんばかりのキュートスマイル。後ろに効果音で「ニコニコ」が見える。

 

そんなきゅるっきゅるしてるイメージだったので、アルヴィンかわいいんだろうなーでもエリザのフランツとかしっかりめも良かったしなートーマスも気になるところだな。と思いつつ、どっちも当たりだったなと。

 

ただ両役とも押しというか圧がある。折れない芯が通ってるかんじ。「ぼく!!だよ!!(ずいっ)」って(ニュアンス)

 

田代アルはひたすら可愛いな…いつまでも幼い幼なじみなんだな…と将来をちょっと心配したりはするけどまあ街人たちに助けてもらえそうな明るさではあった。

他の方も書いてらっしゃったけど、「遅刻だよっ!」は可愛い(全然可愛くなるシーンではないけど)

 

田代アルは飲みながらハタキを使う姿がサマになっていました。さすがご本人学生時代本屋でアルバイトしてただけある。水分補給しながらハタキを使ってるとこ、水飲みOKな職場だったら(無さそうだけど)あんなかんじでやってるんだろうなと。

アルヴィンの時はわりと動きがコミカルめだったのもあって、怖いから帰る!帰らないで!のくだりの時に平方トムの肘を床に強打(演技抜きに痛そう)

 

街へ出るぞーやっほーい!!の歌が本当に嬉しそうでよかったね…ってお母さんになる。地方から東京に出るくらい嬉しそう。

 

あとお父さんの弔辞のサイレントの演技がうるさい(褒めてる)お父さんとおばあさんの本選びの件を動きを交えてお伝えしてるし、声聞こえないのもしかして私だけでは?と思うほどでした。

普通サイレントって声を発さないのでその動きのせいでサイレントだなーとわかるんですけど、田代さん密かに声帯動かしてない?ってくらいうまかったです。

 

 

一方冒頭の田代トーマスなんか雰囲気が重い…「これから我が国の未来について話をさせていただきます」ぐらいに重い。あと若手政治家(二世)感がある。ハキハキしてて力強さとちょっと虚勢を張っているっぽいのがそれっぽく見えるのだろうか…

友人としてではなく「義務」感が強め。心が痛むというよりも義務感に押しつぶされそう。

あと学生時代学級委員とか生徒会長やってたでしょ。田代トーマスだと平方アルは書記とかになってそう。

 

 

 

そして平方さん。一貫して優しい…お母さんが長年愛用していたブランケットのような温もりと何時でも包み込んでくれる優しさを感じる…なんなの優しい(荒んだ心に染み渡る優しさ)

 

初演王家の紋章イズミル以来かも…と思ってたけどこの人戦国鍋も出てた!!!!(たぶん鍋の方が昔かも)懐かしい…

平方さん情報はあまり持ち合わせていないのでわりとニュートラルに観察してました。

 

平方さん、がっしりめの体格してるんだけど演技が優しいのでギャップ…大きいテディベア…(髪の感じもあって)

 

トム もアルもわりと地に足のついた演技されてた気がする。

逆にそんなに優しくて現代社会生きていけんのか大丈夫か!?とも思う好青年。

どれだけ急ぎの用事でも困ったおばあちゃんは助けちゃう。そしてそのあと更にドタバタしながら本来の用事に向かってそう…。

 

平方さんはアルよりトーマスの歌の方が好きだったかなあ。

優しくはあるんだけど喉が太い声?なんだなーと。田代さんとも歌い方も声質の持ち味も全然違うのですが。

歌ももちろん聞きたいんですけど、平方さんは演技:歌=1:1くらいのほうが持ち味発揮できそうな気がする。演技もいいぞこの人。

 

平方アルは個性派ではあるけど年月経ったら普通に生活できそうな安心安定感ある。

「すごいよね♪」の歌のところがわりとナーバスめだった。

感情の持ちかたは田代アルよりも複雑そう。

 

そして水分補給の飲み方は控えめ。下手手前の給水コップ早くに無くなってませんでしたか気のせいですか。

 

なんか平方さんの感想短いんですけど、思い返すと平方さんわりとキャッチボールの受け手側が上手い気がして。リアクションはするけどあくまで相手をたたせるのがうまいというか。演技で相手の人柄引き立たせるかんじなのかなあ。

明日海りお退団に寄せて-公演の感想-

ついに明日海りおの退団公演、A fairy tale/シャルム!を観てきました。

 

特にショー、全てが美しく、全てが宗教画の如く、ずっと観ていたいと思わせながら、その中心にいるみりおさんはもういなくなってしまう…そんなんありかよ…えっだってこんなに整って美しいショーをやるんだから次回作も期待…いない!!!!!!!みりおさんはもういない!!!!!!!!!

 

というテンションになりました。

 

特に大階段での燕尾群舞はイチオシに美しく、中央を降りてくるみりおさんはもうトップというか帝王というかそういう貫禄…

華奢めな体でありながら、スーツや燕尾を美しく着こなし、美しい男役を成立させるその姿が好きだ…。

うそでしょ次回公演にはもういないって嘘でしょ…

 

 

去年の年始から宝塚を観始めたぺーぺーなんですが、推しの男役の退団は今回が初…

仙名さんの退団も観届けたんですが、なんというか…娘役も宝塚ならではであるものの、男役は更に…もう男役のみりおさんは観れないだな…あの!!スーツでキザるみりおさんが観れないんだなと思うと!!!!!しんどい!!!!!!!!!!!!!!!

 

あとショーの最中に執り行われた(?)引き継ぎの儀式のような振り…

あきらさんとのあのうぇーいってノリが微笑ましく、れいちゃんの背中を押して未来を託すシーン…泣く…

泣くっていうかあの瞬間勢いよく目から洪水でした。あんなに人ってスピーディーに泣けることを知った。

 

あと、れいちゃんとほおに指を添える振りですが、あれぜったい千秋楽は演者も号泣してそうなのでガチ涙拭いな気がしてならねえ…(しんどい)

 

あと改めてみりおさんとれいちゃんのコンビが好きだったと改めて気がついた…

 

 

退団です!!ってお知らせをみたときはそれなりにショックだったけど、でのしょうがないよなーそういう世界だよなーと受け入れてたつもりだったんだけど、

 

男役の明日海りおを観たら、また観たくなってしまった…でも…もう明日海りおの男役はみられない…つらい…これが退団…

 

とりあえずこの言葉で締めたい。

明日海りおの男役最高!!!!!!!!!!